水芭蕉揺れる

8月の強い日差しに刺されて思い出す
好きだった先輩への気持ち

確かに歌ってた
合唱曲
歌詞がとても似合っていた

東京に行ったみたいで
しばらく会えてないですね

天気予報の中継でうつる
疲れた顔の集団
あなたはその中に
きっといないでほしかった

一人だけ
どんな波も届かない高台から
笑っていてほしかった

死んだ方がマシな目に
死ぬまでの間は
出会わない世界線を
卒業式の花束にかえて
今から届けに行ってもいいかな


(イメージ)
岩手県沿岸部出身の女の人
合唱曲を聞いて、好きだった先輩を思い出す
好きだった先輩は、大学進学で東京に行った
好きだった先輩は、就職して二年経ち、自殺してしまった
中学の頃に時間を巻き戻して
わたしが世界線を変えて
自殺を食い止めたい というイメージの詩みたいなもの

タイトルの「水芭蕉」の花言葉は「美しい思い出」



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