北国こぼれる


偉大な光につつまれて
ぼんやりとした憂鬱が
なんとなく美しいもののような雰囲気で
照らし出されている

冬なのに木々が芽吹いている
枯れない木々に吹雪いている
寒くないの寒いの寒くしてるの寒さが嫌いじゃないの
ふと死にそうなときにだけあらわれる幼児が
微笑み北国へ帰ってゆく

駅から帰ってゆく人たちが
本当にお家を持っているかなんて
数えようがないよ

もっと遠くのどこか
家がないから歩いてるだけの
浮浪してる世界のわたしは
君よりずっと温かい
そして
ぼんやりした明かりが消えるとき
ぼんやり
ぼんやり

そしてゆっくり、ぼんやりと
そのままで
ぼーんやりと
ぼーんやり
ぼーん

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