【詩】森の奥

きみがつくったものだけを
身体にまとってやりすごす
濡れてもあたたかいままなのは
本物でいてくれた証

月夜の晩に出会ってから
ただお話を重ねてきた
もらった視線を集めたら
気持ちが沁みて涙になる

ないものねだり
理想の暮らし
足りないところが愛しい
わたしでいれる喜びを
きみが教えてくれてた

涼しさ 他の人とは違う
居場所めがけて走った
誰にも認められない
二人ぼっちの森の奥
心の中で待ち合わせ 

裸足のまま 逃げてゆく
大切なものから
奪われてゆく世界
たったひとつのものを見つけた
形のない まだあたたかい
合間に流れる風にまかせて 
いつまでも

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