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なまものなもので

この度、弊Podcast配信が100回を迎えた。今回ゲストに来てくれた、けびきぃラジオイムさん。相変わらず、弊ポッドキャストは無計画に進む。その場でどんな話になるのか、やってみないと分からないから面白い。

重箱の隅「イムさんゲスト回①」

重箱の隅「イムさんゲスト回②」

重箱の隅「イムさんゲスト回③」

重箱の隅「イムさんゲスト回④」

イムさん生身での生演奏は圧巻だ。

たかぴさんの言葉って無駄がなく美しいんだよな。他にもいろんな方からtwitterやDiscordで感想頂いて、本当にありがたい。感謝ばかりです。

⬇まゆのLINE抜粋した。

生々しいから良いよね。イムさんの回はイムさん自身の、原石みたいな生々しさがあったから、聞く人は他のゲスト回とは全然違う感覚を味わったんだろうなぁって思う。真っ新で、真っ白で、今必死に色付けをしてる真っ最中な感じ

完全に同意。


イムさんの圧倒的な自己開示に響くものがあり、音源編集中、何度か聞きながら、私の中でも思い出すことがあった。昔死にかけた友達との会話。

「希望の色は何色か」

「希望の光」なんて表現あるけど、あんなの嘘だと私は思っている。本当に絶望の淵にいる時、光はない。少なくとも私にはそうだった。細く香る生き物の匂いだ。草の匂いで水の匂いで、唇が剥けたの血の味…を、知覚した時の、まぶたが上下する感覚…。指が動くかリハビリのように絵を描いた。

私の希望は肉体感覚に紐付いて見えてきた世界で、そこからの寄せ集めだった。イムさんの希望はPodcastを通して耳から流れ込んできたのかもしれない。それも言葉にしてしまえば、後づけでしかなくなっていく。「コテンラジオ聞いて、このまま死んだら絶対後悔するって思った」それは彼の中のリアリティで、その絶対値が、猛烈にいいんだ。

ネタバラシの一つになるしPodcast聞いたらわかるんだけど、イムさん回は聞く人が聞いたらわりとセンセーショナルだったり、センシティブな情報が入っている。説明文にその言葉を入れるか入れないかで、私とまゆの意見が割れた。まゆの書いた説明文はふんわりしていて、何も具体的じゃなかったからだ。私はたくさんの人に聞いてほしかったから、言葉を餌に「釣り」を企てようとした。でもまゆに止められた。

「言葉の持つ力は強烈で、つよい言葉ならイメージも鮮烈で、だからこそ先に頭でラベリングして聞いてほしくないんだよ、聞いて初めてそのまま感じるんでいいじゃん。感じなくてもいいんだし。」ということを言われて、己の浅ましさを呪った。広告業界に毒されて生きてきたが、その日は文学に魂を浄化されている日だったので結局いつもどおり、まゆが書いた文章を手直しして、まゆが選んだBGMをつけた。(おそらくまゆはBGMをつけないのが一番よかったと思っている)ただこの妙に明るいBGMもまゆのインスピレーションで加わった音だ。重箱の隅は本日もカオス!生の醍醐味はこういうところだと思う。

加工品は加工品の良さがある。人工甘味料も添加物も体に悪くたって欲したり。歴史や古典の味は、土みたいに見えて癖になる。

私は、なまものである自分をどこまで味わい尽くせるのだろう。



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