再現

再現

道のなかで共になりその手のような、木と対になりくだり終えれば
綻びの笑顔を差し出されたときのどちらかの腕を空の鳥から
見せられる画面の滑らかさを滑りいつか手放すことばを使う
道のあとへついて行くのが決められたからだのなかの木の実のなかの
欄干に触れるとすこしざらついてどちらかが譲る日の岸の降り
なかに住むひとの囲いの静けさが手から離した家族に置かれる
どちらかの腕なのか空にある肘からつながる、あなたとひとりと
いくつもの日差しをかくしその裡に折れてしまった扉 わたしは
昨日までを開け放したまま足早に扉のさきの移動を描く
招かれた厚意の色を脱れたく屋根をもたない屋敷涼しい

#短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?