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詩歌

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2021年12月の記事一覧

メモ

弛緩というだけで、電車が行ったあとシリカにさっと指が切れた。目をそらしたくなる。そらしたその間に空が低くなる、落ちてくる、蛇口を死滅させるコツを、とその原理を瞬時に伝えたくなる。あの、大ガラスは未完成のまま、放置されたのだ、怠惰のために、とのメモ。正解とは空しく晴天でしかない。

隠喩なのか

隠退するとか言って亡くなったのだけれど、次の日には本として生き返る、円環のなかに身を投じたのであるが、円環とは無限だろうか。
ボルヘスは「書かれたものは残り、言われた言葉は飛び去る」≠「書かれたものは持続し、口頭で言われたものは移ろいやすい」、、、、いいえ、すなわち「書かれたものは、死物だから取り残され、口頭で言われた言葉には羽のようなもの、ある種の軽やかさが備わっている」ので、自由に伝播する、と

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さよ

さよ

ナメクジの虹にみちびかれ、古墳が少し急いでる。氷は雲の記憶をいつ許すのだろう/陸続きでない愛情とアクリル板に反転したさよのプネウマ、歩幅にくりかえしひとくくりの人幅を(人掴み)の彩葉を、ひとつひとつ詩音に添えて、これからのことを考えよう、最初の雨は真夜中にクレゾールの匂い、pleats(折りひだ)はplease(お願い)へとつぎの雨まで連鎖するとか、いってしまった橋ととどまっている石の、同

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