23.2.23
メモ程度に。深夜、三年ぶりに新刊を書きたくなった話。
書きかけの文章をいくつもちまちまと進めていたら、まえぶれもなく急に新刊を書きたくなった。登場人物はあらゆる可能性世界に存在し、うごくフリーWi-Fi電波基地のような、現代ものにも剣と魔法のファンタジーにもSFにも居る・居るけどどの世界も定常な住処ではない、といったいわゆるイデア的ななにか。
まえぶれもなく書きたくなった、と表現したが、そうは言ってもわたしの場合「まえぶれもなく急に書く」のはだいたいこの設定の物語だ。
書いた物語(データ)がすべて同じ設定下(理論)に帰納される。ここ二万年くらい書いていないのでオリジナル人格がどれかわからないくらい複製を繰り返しているのかも。自由を求めたすえ主体を消失し続けるひとたち。かれらであってかれらでない誰か。
空想を巡らせて、三冊目の掌編集が書けそうだなと思った。なんとなく想像されるイメージは分水嶺、散らばる星々、電子墓標、復号…。こまかく枝分かれしたり、夥しい数の記憶記録がずらっと並んでいるような。
まえの二冊にならって六万字程度の作品にしたい。だいたい三年スパンで書いていて前巻が2020年だったこともあり。
既刊二冊、読むという要件を満たすだけならこちらで読めます。本当にただ置いただけなので、これからいじるなどして見た目が変わるかもしれません。サイトアイコンはほがり仰夜さんから頂いた絵を飾らせて頂いています。
ミニマルを指向していた以前よりも一編自体は長文傾向になるのではと。前巻までとは違った試みをしたい気持ちもある。
ひとつ考えることがあるとすればこれまでの名義では作品を書かないだろうということで、新刊をこれまでの掌編集の続刊扱いしたものかどうか。長編連作ではないし、サイトなどではまとめて掲載するもののどこから読んでも支障ないようにしたい。
別の記事で詳細を考えたり追記したりするかも。
とにかくまずは書きかけのいろいろを仕上げることが先です。できるぞ、やるぞという感覚の時に進めたい。この春のうちに。