見出し画像

Vol.2 21歳の実家を住み替えた経験

わたしが21歳の夏ころのはなしです。
突如、父がテンション高めに家族を集めました。
「今のマンションを売ってを家を建てるぞ!」
まじ!?家族はびっくり。
いつも帰りは午前様だった多忙な父。
しかも年齢はすでに50を過ぎていました。
実はこっそりと、わたしが高校卒業したらオフィス近くに家を建てようと思っていたようです。
地元浦安市は気に入っていたので少し抵抗がありましたが、
私の父は一級建築士。
そりゃ自分の家を建てたい願望は強いですよね.゚+.(´∀`*).+゚.
父の夢を応援する形で賛成しました。
滅多にない経験なので、住み替え計画にわたしも同行(・ω・ノノ

この経験がわたしの不動産業を目指すきっかけになった出来事になります。

不動産と建築は同じ分野??

今井家の住み替え計画でやらなければならないことは全部で3つでした。
①マンションの売却
②土地購入
③住宅建築

実際に動いてみると、業者のやり取りがとても大変。
普通の人だったら住み替えを諦めているかもしれない、、、

当時わたしは不動産と建築は大きいくくりで同じ分野だと思っていました。
そう思っている人は今も多いんじゃないですかね??
この経験を通して目の当たりにしたのは
不動産業は建築業のことは分からない
建築業は不動産業のことが分からない

ということ。

勤勉で頑固な父は知っている風を装ってましたが、
今思えば、父も不動産はあまり分かってなかったんだと思います(;'∀')


マンション売却を任せた不動産業者A


計画をスタートされるのに、まずは自宅のマンションの相場を把握することにしました。
マンション査定は当時浦安市で一番の大きかった不動産業者Aに依頼。
まぁベタな判断ですがww

家の来たのはラガーマンみたいな圧の強そうな営業マン、、、
見た目によらず流暢なしゃべり口で、査定金額や売却の流れを説明。
とても仕事に慣れてそうな印象を受けました。
まずは金額把握が目的だったので、検討をしてから返事をすると伝えました。
すると、、、
ラガーマンのやる気スイッチオン( •̀∀︎•́ )✧︎
見た目通りの圧の強さで
・今が売り時!これを逃すとどんどん安くなっちゃう!
・このマンションを購入したいお客さんが何組もいる!
・売れたら仮住まいをすれば大丈夫!

説明上手な印象を覚えており、父は売却に向けて売り出すことを承諾。
意外に父は押しの強さに弱かった(;・∀・)

ラガーマンが言う通り候補客がいたようで、翌週の日曜日に案内があり、
1組目のお客さんで契約になりました。
この契約でラガーマンはさらっと言ってきたのが、

「買主は2カ月以内の引き渡しが希望なので、すぐに仮住まい先を探しほしい」

ええっ!そんなに早く(゚-゚*;)オロオロ(;*゚-゚)
相変わらずの説明上手な感じと強引な手口に父は結局承諾。
2カ月以内に引越しはすごく大変で、仮住まいは二度とごめんだ、、、
地元を離れる余韻を感じる暇もなく夜逃げするように引越ししました。

結果、なんかしてやられた感があったような気がしました、、、

不動産購入でもめた大手不動産業者B

売却の時は1社のみでしたが、購入に関しては大田区にある大手不動産会社を3~4社ほど回りました。
やっぱり基準は大手ばかり(笑)
何社か回って共通していることがありました。

・土地は諦めさせて、建売住宅を必ず勧めてくる
・どこにいっても同じ情報
・経験浅い人が多い。
・すぐ案内をしたがる
・最後上司が出てきて、必ず申込を強引に進めてくる

同じ教育を受けているのかと思うくらい、全く同じパターン。
父は希望は土地を購入して、自分で設計した家を建てること
しかしどの不動産業者さん伝えても、土地はない、案内されるのは建売ばかり。
わたしたちの希望は耳に入ってるのかしら??
そんなこんなで、全ての業者に同じ対応されると、本当に土地ってないんだな~って思っちゃいますよね(;^_^A
もう土地探し無理かも、、、
不動産会社Bに行った際、その絶妙なタイミングを計ったかのように、
「今井さんちょうどおすすめの物件がありますよ ( ̄+ー ̄)キラーン☆︎」
立地条件が良いところで、場所はドンピシャ!即効見学。
心が揺さぶられ、疲れた父はとうとう、

注文住宅を諦めて、この物件にするか。と家族に言ってきました。

わたしも後半戦は疲れてスタミナ切れw
元々父が主導権握っているので、反対する理由もなく、家族は承諾。
最後の悪あがきで建物の少し仕様変更したいと交渉。
不動産業者Mは「それくらいであれば問題ありません!」
上司の人も出てきて売主には話しを通しておきますと言ってもらい踏ん切りがつきました。
家を購入するのに悲しい気持ちと、
「いや~、やっと決まった~」という安堵感。
なんか複雑な感じw

ところが、契約当日になり事件がおきました。
父は時間よりも早く来て、契約する書類全てに目を通したいと業者に伝えいたようで、到着すると書類が全て用意されていました。
契約書類は問題なかったので、申し込みを入れる際に伝えていた軽微の変更点については反映されているかが分からなかったので、念のため父が不動産会社Bに最終確認をしたところ、衝撃的な返答がきました。

えっ?そんなこと言ってましたっけ?

一瞬、何を言っているのか分からずフリーズ。
その数十秒後に父激怒。
「お前のところと契約なんかせん(# ゚Д゚)!!」
後にも先にもこんなにキレた父をみたことはありませんでした。
私と母を置いて店を出ていってしまいました(;'∀')

今、思うと売主にはその交渉すらせず、そのまま契約をしてしまおうと思っていたのではないかと疑ってしまいます。

「不動産屋、うざっ!」
まだ20だったわたしはこんな気持ちでした“(*`ε´*)ノ彡

不動産会社Cの営業Wさんとの出会い

帰り道、たまたま住宅展示場が通り道にあったので、ちょっと見学をしようと立ち寄ったらところ、また気持ちが盛り上がってきたのか、急に不動産業者に立ち寄ろうということになりました。


そこで足を運んだのが、小さな地元の不動産業者Cでした。
今までの経緯から大手不動産会社への信頼はなくなっていたからです。
そこで対応してもらった営業Wさんとの運命的な出会いでした。
営業Wさんはとにかく温厚な方で、経験も豊富でした。
すっかり心を許した父は今までの経緯を話したところ、営業Wさんは以前その不動産会社Bに働いていたようで、とても驚きました。
そこで裏話を聞かせてもらったところ、とにかくノルマが厳しかったので、物件価格が低い土地は利益にならないため、あまり積極的には取り扱わないようです。
土地の場合、トラブルになる要素が多く、大手不動産会社には中途や新卒など経験値が浅い営業が多いため、怖くて手が出せないらしいのです。
建売住宅を売る方が既に建っているため知識はいらず、利益も大きいため、顧客側が希望を伝えても、どうにかして建売住宅を勧めるそうです。

大手不動産会社が一番安心かと思っていたのは間違いだった。

営業Wさんが辞めた理由も、数年働いてもあまり知識と経験が身につかなかったようで、色んな不動産を取り扱う不動産会社Iに転職をしたそうです。

営業Wさんとの打ち合わせは、ほぼ雑談ばかりでしたが、聞き上手な方で父の仕事のことや、母の趣味、私の将来の希望のことなど、今井家のことをよく知ってくださった感じの印象を受けました。

そこから数日が経過して、営業のWさんから土地情報が出たと連絡がありました。
相場から見たらとても安い土地で、駅もなんと徒歩2分。
逆に何かあるのではないかと確認したところ、その土地は「借地権」でした。
毎月借地料を支払わなければならないということでした。
借地はもめやすいというイメージがあった父は、「大丈夫なのでしょうか、、、?」と。

営業Wさんはとても丁寧に説明をしてくれました。
土地所有者は池上本門寺であり、組織で100年以上管理しているのでもめることは少なく、借地料は昔から値上げをしてないから相場より安いとのことでした。
また旧法借地権であるため、基本的には半永久的に使用し続けることができるとのことでした。
営業Wさんにとっては、土地価格がかなり安かったので、手数料が低かったはずなのですが、借地権という専門知識が求められる土地取引をスマートにこなしている姿に家族で感動したのを覚えております。
こうして今井家は大田区にある土地に想定していた予算よりもかなり安く家を建てることができました。

わたしが求める不動産取引の理想像とは

営業Wさんと出会いで、不動産を専門的に取り扱えることへの憧れを抱きました。
昔から医者、刑事、弁護士系などの「プロ」を描いたドラマが大好きで、プロの世界に生きている人にとても影響を受けます。

・わたしだからできる仕事
・わたしにしか頼めない仕事


どのような事案であっても、妥協をしない。
そんなプロフェッショナルな道を目指していきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?