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能力のある人物を見抜く

(書き下し文)
子(し)游(ゆう)、武(ぶ)城(じょう)の宰(さい)と為(な)る。子(し)曰(いわ)く、女(なんじ)、人(ひと)を得(え)たるか。曰(いわ)く、澹台(たんだい)滅明(めつめい)なる者(もの)有(あ)り。行(ゆ)くに径(こみち)に由(よ)らず。公(こう)事(じ)に非(あら)ざれば、未(いま)だ嘗(かつ)て偃(えん)の室(しつ)に至(いた)らざるなり。

(現代語訳)
子(し)游(ゆう)が武(ぶ)城(じょう)の市長になっていたが、孔子様が「お前は誰かシッカリした助役を得たか。」と問われたところ、子游が答えて申すよう、「澹台(たんだい)滅明(めつめい)という者を採用致しました。この者は誠に公明正大な人物でありまして、往来をあるくにも近道抜け道をせず、また公用でなければけっして私の部屋にはいって参りません。」

(感じること)
小さな言動には、その人物が意識している事が凝縮されている。
その動きを識別する者は、センス・知識・経験が必要である。
人を採用したり、人に教える人材が上記の素養を確実なものとしていれば、国家として繁栄していくのは当然の理であろう。
そうでないのが人間社会の複雑性でもあり、面白いところではあるのだが。

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