残るもの
Apr 20, 2019
by Ryota Nagashima
言葉について考える。
例えば1000年後にはどんな変化をしているんだろうとか、
たくさんの本が毎日出版される中で、
どんな本が、言葉が、
後世の人たちに読まれるんだろうとか。
絵画の歴史を辿ると、
在るものをそのままに書くという表現の先にあったのは、抽象画の世界だった。
画家の手によって完結するのではなく、
受け手の中で広がる作品。それらの作品は、
その時代の人々によって受け取る印象が変わってくる。モノとしては変わらないけれど、受け取る側によっていくらでも変化し続ける作品は
後世まで残るような気がしている。
言葉も絵画の後を追いかけているようだ。
横浜美術館で行われていた最果タヒさんの展示を見てそう思った。
表裏に書かれた言葉はクルクルと回り、
言葉は有機的に繰り広げられる。
受け手は想像し、やがて終着点を見つけ、
それぞれの内側へと落とし込む。
さて、言葉はこれからどうなるのか。
最果タヒさんはこのように表現をした。
いまの僕には分からない。
ただ、分からないものに向き合い続けることは大切なのだろう。
後世まで残るものが、その当時から理解されていたという例は余りにも少ない。
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