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10秒名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」⑤

”どうしても売る必要があれば儲かっている銘柄ではなく、損している銘柄を売れ”

”自尊心と後悔の念を回避したいという願望が強いため、投資家はしばしば損をしている銘柄を保有し続け、儲けの出ている銘柄から手放す”

個人投資家1万人の取引行動の調査結果には、値上がりした銘柄を処分し、値下がりしている銘柄は持ち続ける強い傾向がみられました。
しかしこのような損失回避行動は、運用理論の下では明らかに間違っています。値上がり銘柄を処分する場合はキャピタルゲインが発生するため、税負担から逃れることはできません。一方で値下がり銘柄を処分する場合は税法上損失が計上でき、課税対象所得額を減額する形で、政府が損失の痛みを和らげてくれます。現金が必要な場合は値下がり銘柄を処分することが税法上の正解なのです。

自尊心と資産のどちらも守ることはできませんが、どちらかは守ることができます。


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