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ネットの片隅で歌を詠む。【2】

どうも、こんにちは。
自分です。
今回も短歌投稿サイト、『うたの日』で詠んだ歌を手直ししつつまとめています。
前回はこちら。
どれかひとつでも、お気に召すものがあれば幸いです。

(2021/06/16~2021/07/30)全32首

ナイフでも傘でも許すこわがりなきみがのぞんだ凶器だったら

夏雲の高さばかりに気をとられ見惚れるうちに残る洗濯

天使にはなれないことは理解して今日も飛行機雲を集める

本当は足の甲にもキスしたいふれる寸前のびるかたちに

仕方ない彼女の好みは私じゃないとなりで友達やれるだけまし

絶え間なく降る雨もあるどこにでもそれを涙と呼ぶかどうかだ

別の街別の自分で笑いたい遠出の荷物は毛布一枚

やみくもに絡めた指に則ってきみとの公式さがす放課後

期日前約束したって嘘は吐く誠実な顔を象りながら

knife とか knight の k のようにして消えたいぼくのささやかな旅

いつ見ても君の背中は伸びている抱えた弱さを腹に隠して

旧友が集まる中で「久しぶり」隠したいんだ、仕方ないよね

徒歩でいい違う自分へ旅がしたい白馬の王子はなくていいから

ささらさや、耳にかそけき音色にて、雨へと放つ願いさやかに。

路地裏の回転灯に目を焼かれどうして自分でないかと思う

可愛げのない棘ばかりの毒舌で今日もあなたの調子を測る

空調の設定ばかりやさしくて28度の初めましてを

十条の橋はどうやらひとり用、坂で君を待つけど、けれど

おもむろに「なにしてる?」って聞いてみて恋をしているそう願っている

耳元にどこかで誰かを手にかけた人の血をのみ永らえる音

足元の花に名前をつけるきみ自由はここにあると知るぼく

つられている訛りが半端にうつる人気付いた時に照れる顔する

会えないと確定したのは一週間からかわれている離れる前から

マスク越し本音はどこにあるのだろう。声だけ笑う、本音はどこに?

走っても歩いたとしても変わらない距離の君ってそんな人だよ

暑すぎるコンビニ前で噛みしめるアイスの棒は今日もハズレだ

八日後を知らない蝉だけ鳴いている知らない子供の声も引き連れて

八月の豪雨のように鳴いている未だ悟るな四日目の蝉

先行きを察しながらも五日目の蝉はなお鳴く声高らかに

腕広げ路上で炙られる蝉の今日は七日目顔は見えない

八日目に不発で眠る爆弾がこんな空にも夢を見たこと


以前詠んだ歌を振り返ると、なるほどなあ、と思うところがあります。
少しでも上達できていると良いのだけれども。

では、また。

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