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地方は都内の代替案では無いのか

「都内集権型のビジネスは終わる!」
「これからの時代は地方だ!」

みたいな謳い文句を最近はよく目にします。

これに関しては私も大賛成です。

よくこの「次世代は地方だ」説の理由として語られているのは以下のようなもの

・コロナでリモートワークが発達したことで、ITを中心に場所を選ばない働き方ができるようになってきている
・国も「ワーケーション」とか言ってるから、きっと国も地方への進出は喜んでくれるのだろう
・関東圏(特に東京)に情報やインフラが集まりすぎて、単一障害点になっている為、近年予測される関東圏の大地震とかで、都内の経済がストップすると日本が死にかけるから、早いうちに都内のインフラ依存から離れ、地方で経済回せたほうがいい
・今から都内でビジネスやるのはレッドオーシャンだけど、地方は敵が少ないから、割と展開しやすい

などなど


言ってることも、ごもっともだと思います。

しかし、ずっと前から引っかかっていることがあって

「これからの時代は地方が注目されるのはよく分かった。しかし、それは今後は都内でのビジネスが衰退するから、代替案として地方を活かさなければならないのであって、決して地方そのものにアドバンテージがあるわけじゃないよね?

ってことなんすよね


すっごい細かいことではあるんですが、この地方だからこそのアドバンテージがあるか無いかって結構大事だなと思っていて、これがないと、地方が発展したその先は「NEO都内」みたいになって、また同じことを繰り返すのではないかと思っていたわけです。


地方のアドバンテージ

そんなことを思っていた矢先に、地方に行く用事ができまして、自分なりにアドバンテージを探してみたわけでございます。


すると、見つかりました。アドバンテージが。

私が感じたのは「課題の鮮度」でした。


都内は皆さんご存知の通り、大量に情報が集まってきます。

それ故課題点に対する情報も多く集まってきますが、それは二次情報、三次情報であることが多く、一次情報を大量に取りに行くためにはそれなりのコストが発生します。


しかしながら地方では課題を抱えた商店などが商店街という形でコミュニティを形成し、そこに一次情報が堆積します。

なので商店街を歩いて話を聞けば、一次情報なんて取れるし、コミュニティが強固なところでは新たな一次情報に繋いでくれたりします。


「友達のお母さんが定食屋やってて、コロナで困ってる」なんてこともあるようで、ペルソナ設定も爆速でできるわけです。だって目の前にいるんだもん。


ただ、そこに課題解決をするソリューションを生み出せるような情報が集まらないことが問題なわけで、そこに対して都内でゴリゴリやってきたビジネスマンが参入するとつよつよになれるわけですね。


新たなブリッジエンジニア

要は「情報が集まる都内か、課題の一次情報が集まる地方か」みたいな構造で、今まさしく「隣の芝生は青い」状態なのかと思います。


そんなときに必要なのは、地方と都内を生身で行き来できる人間、日本国内のブリッジエンジニアなのかなと思いました。


地方に飛べば都内の情報を持ち込み、都内の人間を繋ぐ。

都内に飛べば地方の課題感を共有し、地方の人間を繋ぐ。


こんな動きを各社の5%ぐらいの人間ができれば、簡単に双方の情報格差なんて無くなりそうですよね。


ただ、これには勿論エンジニアとしての知識も必要ですが、地方のITリテラシーの低い方とも会話ができるような会話の解像度も必要ですし、同僚の理解とかも必要ですし、課題は多そうですね。

また、地方の方は自分たちが持っている生の課題が価値を持っていることを知らないことがあるので、それがちゃんと価値のあるものだと語れることも大事です。


ただそんな技術者が増えればもっと良い未来があるのかなと思いました。

また、こうした考えが持てただけでも良い遠征だったのかなと思いました。

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