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より多くのヒトから「共感」を得る方法

この記事は2024年4月21日に更新されました。


ファン、面白さ、ストーリー…


ここ最近、SNS運用を勉強する中で頻出する重要な要素について調べている。これらの要素を調べていく中で、どの要素にも当てはまる共通のキーワードがあった。

それが「共感」である。

ファンをつけるにも、面白さを生み出すにも、良いストーリーをつくるにも、とにかく”共感”が必要とのことだった。


「でも、”共感”って言葉自体フワっとしてるし、そもそもどうすりゃ”共感”してもらえんの…?」

そう考えたとたん、目の前が真っ暗になった。どこに進めばいいのか、何をした良いのかわからない。だが、SNS運用を成功させるためには、”共感”についてきちんと理解している必要がある。

ということで、いつものとおりとにかく調べてみることにした。その甲斐もあってか、“共感”の全体像がザックリ見えてきた気がする。

この記事では、以前の私のように「”共感”ってなんぞ?」、「”共感”してもらいたいけどどうしたら良いのかわからん。」と悩んでいる人向けに、私が考察した共感の定義や共感してもらう方法について解説していく。





「共感」とは


コトバンクによると「共感」という言葉には以下のような意味があるそうだ。

共感
empathy(英),Einfu¨hlung(独)
共感とは,他人の気持ちや感じ方に自分を同調させる資質や力を意味する。すなわち,他人の感情や経験を,あたかも自分自身のこととして考え感じ理解し,それと同調したり共有したりするということである。その結果,ヒトは他人のことをより深く理解することができる。

コトバンク - 共感


また、共感については、大きく以下の3つの分野で研究が行なわれており、それぞれの定義が異なるらしい。以下はそれぞれの分野での定義を、ChatGPTに要約してもらい、私が手を加えたものである。参考までに。


①臨床心理学における”共感”


臨床心理学における共感とは、「カウンセリングによる治療を進める際、セラピストがクライアントを理解するためにクライアントの感情や思考を自分のものとして感じ取ること」である。


②進化心理学における”共感”


進化心理学における共感とは、「社会的な協力やコミュニケーションの一部として個体が他の個体の感情や意図を理解し、生存と繁殖の成功に寄与する重要な心理的機能のこと」である。


③神経心理学における”共感”


神経心理学における共感とは、「人の脳(前帯状皮質領域やミラーニューロンなど)が他人の感情や状況を理解し、その感情や状況に感情移入する能力のこと」である。


ちなみに、今回の記事で扱う”共感”は、②進化心理学と③神経心理学の定義を混ぜ合わせたようなものを想定している。これから話を進めるうえで認識の齟齬が生じないよう、この記事の中で扱う「共感」の定義を以下のとおりとし、話を進めることにしたい。


共感とは、

「他人の感情や経験を自分ごとのように感じること」

である。



「共感」のメカニズム


共感のメカニズムは神経心理学で研究されている。だが、共感のメカニズムは未だ完全に解明されていない。その前提をふまえた上で、現状わかっていることをこの章で共有していきたい。

まず、共感のメカニズムを説明するにあたり、人の脳に存在する以下の神経領域と細胞について理解しておく必要がある。

  • 前帯状皮質領域:他人の行動や感情を理解し、社会的な状況を把握する神経領域

  • ミラーニューロン:他人の行動を自分ごとのように模倣する神経細胞


現時点では、これらが相互的に機能することで共感が生まれるとされている。前帯状皮質領域が他人の行動を理解し、ミラーニューロンがその行動を再現するという具合だ。

これだけだと分かりづらいので、もう少しかみ砕く。友人の笑顔を見たとき、相手の感情を理解するのが前帯状皮質領域、その後に自分の脳内で笑顔を模倣するのがミラーニューロンである。この過程を経て、自分が笑顔になったかのように感じることが共感なのだ。現段階では、共感はこのようなプロセスを経て得られるものだとされている。

ちなみに、共感には良好な人間関係やストレス軽減といったメリットがあり、人が社会で生きていくために必要な能力だ言われている。人が進化していく過程の中で、共感が重要な要素だったのかもしれない。



「共感」してもらう方法


「で、我々はこれからどうすればいいのか?」


この記事を読んでいる方は、「具体的に何をすれば良いのか?」というところが一番知りたいところだと思っている。共感について調べていく中で、私は以下の3つの方法が最も効果的であると考察した。それぞれ解説していく。今後の活動の参考にしてもらえれば幸いだ。


①価値観の共有


「引き算の美学」

「エコは未来を救う」


これらの価値観を聞いたとき、私は心を打たれ、単純に「いいな」と思った。そして、私はこの価値観を持つものに対し、魅力を感じるようになった。

一貫している価値観(目的、背景などを含む)を共有し続けることで、相手は自分のことを信頼してくれるようになる。社会心理学においても、共通の価値観を持つことが人々を結び付け、共感を促進するとされている。



②葛藤の共有


「学生時代にもっと勉強していれば…」

「フラれるのが怖くて好きだと言えない」


これらの葛藤を聞いたとき、思わず「だよね」と心の中でつぶやく。これまでの人生の中で葛藤を経験してきて、それはまるで自分の悩みのように感じられる。

自分が乗り越えた苦難や、今乗り越えようとしている壁などを共有することで、相手は自分ごとのように認識し、応援してくれるようになる。進化心理学においても、共感は協力と結束を強化する進化的なメカニズムとされている。



③感情の共有


「全力で戦い、勝ったときは全身が震えた」

「おばあちゃんが亡くなって心にぽっかり穴が開いた」


これらの感情の変化を聞いたとき、その気持ち「ワカル」と思った。同じような経験をしてきた私とって、それはまるで自分ごとのように捉えられる。

自分の経験に関するストーリーを通じて、聞いた相手はそのストーリーの主人公である自分に感情移入してくれる。神経心理学的においても、物語を聞くことで脳内の共感関連の領域(前帯状皮質領域やミラーニューロン)が活性化することが示されている。



まとめ


さいごに、これまでの内容を簡単にまとめる。

共感という言葉を一言でまとめると、「他人の感情や経験を自分ごとのように感じること」である。人の脳には共感に紐づく神経領域(前帯状皮質領域)や細胞(ミラーニューロン)があるため、他人の行動を理解、再現することで、他人に共感することができる。

我々が共感してもらうためにできることは、①価値観、②葛藤、③感情の3つを共有することである。それはきっかけでも、苦難でも、日頃思っていることでも何でもいい。

共感が重要だと言われているSNSの世界。今回調べたことを今後のSNS運用に活かし、たくさんの共感を生むことができればもう思い残すことはない。


「共感を制する者はSNSを制す。」


私はこれから共感を制し、SNSを制していく。

※嫁と共同で運営していたSNSは、嫁がつわりのため休止中である(2024年4月現在)



参考文献



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