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明治維新を調べてみると、小田和正の音がした。

明治維新が、マイブームだ。

「新撰組」がかっこいいなと思った。
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読んだ。
「るろうに剣心」でなに言ってるかわからん。

そんな理由だったら共感されやすかったのかもしれない。

しかし、このどれでもない。

では、なぜなんだと。

なぜ、暇さえあれば「中高生のための幕末・明治の日本の歴史辞典(国立国会図書館国際子ども図書館)」のページを開いているくらい、興味を持っちまったのかと。


きっかけは、作家であり、「夢をかなえるゾウ」の著者の水野敬也さんのブログ「ウケる日記」だった。

松下村塾が開かれた期間は1年ということでした。明治維新の時期にこの場所から大量の偉人が生まれたのは、教えの内容でも才能でもなく、志(動機)を生む環境だったと確信しました。

水野敬也『山口県に行ったら吉田松陰先生が舞い降りた話』

この部分を読んだとき

「松下村塾…ってなんだ?」
「大量の偉人…って誰なんだろ?」

と、何気なく調べたのが全ての始まりだった。

大前提としてお伝えしておくと、わたしの日本史知識レベルは、ほぼ0に近い。

最初に日本史を学ぶ小学生時代も、より詳しく学ぶはずの中学生時代も、先生に隠れてマンガを描くか、落書きをすることに夢中だった時代なので、ノートと頭は落書きで埋まり、歴史が入り込む余地はなかった。


さて、松下村塾、ならびに、吉田松陰のことを調べていると…

伊藤博文、山縣有朋、高杉晋作、木戸孝允…

出るわ出るわ。日本史レベルほぼ0の自分が、テレビやマンガで聞いたことある偉人が、湧き出てくる。

えー!あの人も!えー!この人も!名前知ってる!

鳥肌がたった。

この鳥肌は、あのときに似ている。

サッカーは全く見ないけど、レアル・マドリードが「銀河系軍団」と言われ、知ってる選手しかいなかったとき。ロベルト・カルロス、ロナウド、ラウール、ジダン。知らないけど、聞いたことあるううううう。鳥肌!

幕末、明治という時代って、偉人の銀河系軍団がそろってるじゃないか。

「そんな志が高い銀河系軍団がそろってる時代って何!?」

純粋に、その興味を抑えられていない。


というのも、なんだか自分の身の回りには「志」がないような状況が、気になっている時なのだ。

33歳。新卒で入社した会社は、決して自慢できるような会社ではなく、常に上は上の機嫌と意向だけを気にしている組織。

はて、仕事とは、世の利を作らなければいけないのではなかったか。

はて、人々の幸せを、考えなければいけないのではなかったか。

はて、志とはなんなのか。

ああ、志ある人に会いたい。

そんな時に出会ったのが、水野敬也さんのブログであり、幕末明治銀河系軍団だった。

「この人たちの志を知りたい!」

これが、明治維新マイブームの理由だ。


実際に、明治維新について学びはじめた。

登場人物いすぎやろと。利害関係が複雑すぎやろと。漢字むずすぎやろと。わからないに次ぐ、わからない。芋づる式に、わからない。

勉強をしてまだ数日だが、今の時点で思ったことが、ひとつ。


江戸が東京に変わったり、誰もが苗字をもてたり、和服が洋服になったり。

人々の生活は大きく変わった。価値感、人生観、その全てがここで変わったと言ってもいいだろう。

そんな変化でさえ、結局、ちょっとしたことで起きたということ。

天皇の思い、大名の思い、公家の思い、諸外国の思い。

そんな思いは、もしかしたら「マジで今、虫の居所が悪いから!」というようなきっかけでおこったものかもしれない。そこに理路整然としたロジックなんて、なかったかもしれない。


あの日、あの時、あの場所で、君に会えなかったら。


そんな状況が、次から次へとおこっていた。事実は小説よりも奇なり、とはよくいうものだが、まさに、それ。

歴史とは、そういう偶然と奇跡のミルフィーユなんだということに気づかされる。

ちゃんと勉強してきた人や、歴史好きな人にとっては「そんなことも知らなかったんかい!」レベルのことばかりなんだろうけど。


あの日、あの時、あの場所で、ペリーが林復斎に会えなかったら。

あの日、あの時、あの場所で、徳川将軍後継問題がなかったら。

あの日、あの時、あの場所で、孝明天皇の近くに岩倉具視がいなかったら。


僕らは、いつまでも、見知らぬ二人のまま、だったかもしれない。


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水野敬也さんのブログは、とにかくおもしろいので、笑いたい人で、電車でニヤけても大丈夫な人は、ぜひ読んでほしいです。


また、本当に日本史について知らない33歳なので、「幕末や明治維新勉強するなら、この本読んだらいいよ!」「維新志士なら、これ読んどけ!」「この映画見たら?」というのがありましたら、教えていただけたら、泣いて喜びます。


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