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【OAK】オフシーズンがんばるぞ ブルペン・控え捕手・三遊間編

崩壊必至のブルペンに救いを

ブルペンは確実にプラスを出せる存在が昨年定着したルーカス・アーセグのみという状況です。

序列としては、それに健康ならばセットアップが務まるポテンシャルを持つザック・ジャクソンとダニー・ヒメネスが続くといった形。特にジャクソンは健康であれば、大きな戦力です。

ヒメネス(撮影:ぼく)

そして、マイナーリーガー同士のトレードで8月に加入し、好投を見せたショーン・ニューカムとも調停を回避して契約しています。先発経験もありますし、スウィングマンとしてなんだかんだの貢献は残してくれそうです。

問題はここから。

制球は壊滅的ながら、支配力は抜群のロマン砲アンヘル・フェリペが実質序列5番目になります。ロスターの端っこにこれがいるくらいがちょうどいいってもんなんですけどね。。

そして先日ガーディアンズからクレームしたマイケル・ケリーがおり、いくらスライダーと被打球データが良かろうが信頼できないフランシスコ・ペレスがいます。

そして、まだロスターいるんかいと驚いたのが、今季ERA10点台のデビン・スウィート。ドロップ量わずか12.5インチという極上のホップ型4シームとエアベンダー式のチェンジアップを持つとはいえ、めった打ちにあっていた事実は変わりません。

こうしてみると、ケリー以下の3人は確かに光る要素を持ち合わせるとはいえ、アウトライトできるチャンスはあるレベルの人材です。ここらへんと入れ替えながら2~3人くらいは頼れるリリーバーを確保していきたいところです。

何人か興味深い候補を挙げていきます。

アルバート・アブレイユ

アブレイユはヤンキースをノンテンダーされたばかりの剛腕です。

制球が壊滅的な上にそこそこ打たれ、さらにオプション切れなのが痛かったというところでしょう。

しかし、平均97.3mphのスペックはあまりに魅力的で、決め球スライダーは抜群の威力を誇ります。

主体のシンカーはxBAも悪くないですが、4シームの変化量が実は優秀であるところが目を引きます。ヤンキースのピッチングデベロップメントはシンカーにこだわりがあるようですが、案外4シームのほうがハマるかもしれません。

最近では”脱ヤン”してきた投手が健闘していることもあり、アブレイユもその何匹目かのドジョウとしたいところです。

加えて、ヤンキースからはルー・トリビーノもノンテンダーされています。トミー・ジョン手術からのリハビリで出遅れが予想されますが、アリなピックアップではあるとおもいます。

アンヘル・ペルドモ

ブレーブスからノンテンダーになったばかり。

平均94マイルのレフティーで、xERA2.77は出色の出来です。

オプションがないことは気がかりですが、少なくともフランシスコ・ペレスよりはチャンスが有る存在です。

ルイス・ガルシア

平均97マイルの剛速球と空振り率44%のスライダーを持つ剛腕。スペックの割に速球は打ちやすく、成績はいまいちなレベルを飛び出しません。

37歳と高齢で、2年契約をオファーできれば獲得のチャンスは大?


ベテランの控え捕手

中盤からあれだけ重用していたカルロス・ペレスがあっさりとアウトライトされ、あの中軸での頑なな起用はなんだったんだと思わざるを得ない捕手デプス。

ペレスの退団により、40人枠にはランガリアーズとソダーストロムしか捕手がいないことになりました。もちろん補強は急務です。

来年もランガリアーズをメインで起用することは変わらず、ソダーストロムはAAAでの経験と成績的に前半戦はマイナーで修行を積むはず。昨年から言っていた通り、ランガリアーズのメンター役を務められるベテランが必要です。

オースティン・ヘッジス

守備力あるベテラン捕手といえばやはりこの人です。

守備力は依然として超一流、打力も変わらず二流。昨年は1年500万ドルで契約を結び、シーズン途中に世界一のレンジャーズに移籍したことからも、ヘッジスへの変わらぬ需要がうかがい知れます。このオフもオファーしたところで一本釣りとはいかないでしょう。

タッカー・バーンハート

やはりこちらもゴールドグラブ賞経験のあるベテラン、タッカー・バーンハートも視野に入れてほしいところです。

2年契約の1年目ながら、8月末にリリース。実力はかげっており、マイナー契約で確保できるチャンスもあります。

左なので、右のランガリアーズとの組み合わせを考える上では楽かもしれません。


三遊間

この2ポジション合わせてfWAR-0.9という惨状に終わった三遊間も補強が急務です。

今季はどちらのポジションにも入れるベテランのアレドミス・ディアスを起用しながら、遊撃手はニック・アレン、三塁手は途中移籍のジェイス・ピーターソンやジョーダン・ディアスらを起用しました。

結果が出ていないのはもちろんですが、試したい若手ももうそこまでいないのが厳しいところです。現状、組織にMLB readyの三遊間で、FV(Future Value)50を見込めなくもないのはダレル・ヘルネイズしかいません。

理想的なのは、オフに長期保有可能なワンチャンあるデプス、ないしはプロスペクトを確保することです。

アスレチックスはオフ早々、他球団の40人枠整理につけこんでまさしくといった選手の確保に成功しました。

エイブラハム・トロについて

その選手がアストロズとマリナーズでお馴染みのエイブラハム・トロです。

2021年と22年は連続で95試合以上に出場したものの、レギュラー定着には至らず。ブリュワーズに移籍した今季はAAA暮らしが長引きました。

しかし、アストロズ傘下時代から鳴らした優秀なアプローチ、そしてメジャーで2桁本塁打を放ったこともあるパンチ力は変わらず、AAAではwRC+112の好成績を残しました。

汎用性が売りの守備はといえば、かねてから2Bではマイナスをずっと出しており、近年は3Bでもマイナスを出すようになっています。

平均以下の守備力、AAAでも抜けてはいない打力からいっても、ジェイス・ピーターソンの廉価版となるシナリオが最も濃いと考えられます。


トレード市場で狙う可能性も

FA市場に残っている選択肢は、コストパフォーマンス的にも将来性的にも、現存のアレドミス・ディアスとトロ以上の選手はいそうにありません。

ありえるとしたら、トレードです。昨年AJ パクとのトレードでピンポイントにJJ ブレデイを獲得したように、そのレベルの若手を補充したいところです。

アディソン・バーガー

2022年に大ブレイクしたプロスペクト。2023年はAAAで88試合に出場し、wRC+92とやや数字を落としましたが、そのぶん狙い目です。

TORの三遊間はショートにボー・ビシェット(トレードはないでしょう)が鎮座、3Bはマット・チャップマンが退団という状況。チャップマンとの再契約を含めて補強の可能性もあるでしょうし、現状でも盛り返してきたキャバン・ビジオ、ブレイクしたデービス・シュナイダー、オールスター経験のあるサンティアゴ・エスピナルらがひしめいています。

AAA以上にはバーガーのほかにもオット・ロペス、オレルビス・マルティネス、レオ・ヒメネスら内野のプロスペクトが多く、整理してもいい状況ではあります。

ルーカス・アーセグを出すのはもったいないかもしれないですが、フレディー・ターノックらやや伸び悩み気味の先発プロスペクトとのスワップは理に適っています。特にTORがフアン・ソトのために投手プロスペクトを差し出すならばなおさら。


オースティン・シェントン

今オフ40人枠入りしたロマン型の大砲。TBは三遊間が飽和しており、調停権を得たイサック・パレデスのトレードも検討しています。

それでも三遊間には、ジュニア・カミネロやカーティス・ミードらがおり、守備力で劣るシェントンは優先度が高くありません。

アーセグとのトレードを想定していましたが、Trade Valuesではそこまでバリューは高くないです。アーセグを出すならジョナサン・アランダもいけるかも。


ホセ・テーニャ

TBと同じく、CLEは内野が飽和。二塁はアンドレス・ヒメネス、三塁はホセ・ラミレスと重鎮が埋め、残る遊撃もテーニャ以上のプロスペクトが複数ひしめきます。

オプションも残り1つしかなく、将来像が描きにくい状態なのでチャンスです。プレースタイルとしてはヘルネイズの下位互換的なイメージです。小柄だけど打球データは上々のよう。


ホセ・バレーロ

CINはジョナサン・インディアのトレードを検討するほど内野が溢れており、もはやバレーロにはチャンスがない状態です。オプションが切れており、開幕前までにいなくなる可能性が高いでしょう。

遊撃の守備で鳴らしたプロスペクトであり、センターにも入れます。打撃は粗いですが、ケビン・スミスの上位互換枠として春先のチャンスを与える余地はまだあるでしょう。


長くなったのでここまでにします。

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