【OAK】オフシーズンがんばるぞ+2023シーズン振り返り
久しぶりの更新となってしまい、申し訳ないです。
もしかしたら史上最悪のシーズンを目撃したかもしれない
もしかしたら我々は史上最悪のシーズンを目撃したのかもしれません。
シーズン112敗という成績もさることながら、今年のアスレチックスは移転問題に揺られました。
プロスポーツ最悪のオーナーとも言われているあの男、そしてコミッショナー主導で進んだ新球場問題のプロセスは、新しい報せが舞い込むたびにげんなりさせられるものでした。
もちろんアスレチックスファンになってからはや10年?の間、新球場問題は常に目の上のたんこぶであり、それが大きなステップを踏んだということの意義、そしてプロセスにまつわる仕方ない部分は重々承知しています。
しかし、個人的には夏にオークランドを訪れたこともあり、肌で知ったファンベースの素晴らしいロイヤリティ、そして昨冬に市長に就任したサオ市長の尽力、常に最高であった地元メディアの皆んなの誠実さを思うと、やりきれないなという気持ちです。
対して不誠実さは今に始まったことではないジョン・フィッシャー、積極的な施策を打ちながら野球に対する真摯さに欠ける姿勢も垣間見えるマンフレッドが、オークランドで失敗しラスベガスで行おうとしていることは、全て気に入ることはできないでしょう。
奇妙なことにオークランドも、ラスベガスも、そして未来の球界も全員が負けることになります。
これによって利を得るのは、他でもないフィッシャーと、フィッシャーの前例にあやかって自治体に出血を強いる良くないオーナーたち。そしてそれを手助けするのがオーナーたちに仕えるマンフレッドというわけです。
移転関連は別で出し、ここでは手短にと思いましたが、わずかなところからも思いの丈は溢れてしまいますね。
対してシーズンの戦いはというと、こちらも絶望的な状態でした。
4・5月の戦いは日本でタブレット越しに見ているだけで、呆れて笑えるレベルを通り越して、このまま見てたら死んじゃうかもと思いました。
良い時期が来てようやく底を脱したかと思うと、また馬脚を現して…。これの繰り返しでなかなか調子は上を向きませんでした。
希望もあるにはあったものの、大規模な解体トレードでやってきたピースたちのプレーぶりは概ね希望を抱けるレベルになかったですね。
シーズン後にはフィッシャーがチームの分析部門を縮小した、というニュースも舞い込み、”マネーボール”は死んだと暗澹たる思いを抱くこともありました。ゴリゴリに足元を見られた上、分析が死んでいるのならトレードの敗北は必然です。
個人的にこの分析部門の縮小はかなりガックリ来るニュースでした。低予算ながら勝てるというアスレチックスのアイデンティティがこの”頭脳”だったはず。アイデンティティは失われてしまったかもしれません。
ファンになってからではここまで応援のモチベーションが下がることはありませんでした。しかし、この沈みかけの船に乗り合わせている古参のフロントメンバーや若い選手たちのことを思うと、なんとか頑張ってほしいなという気持ちも捨てきることはできないものです。
今後(特に開場予定の2028年)までのアスレチックスのことを思うと、あまりに何もかもが不透明で、プロチームとして体を成せるかすら確証はありません。
願わくは、2023シーズンが最悪のシーズンであることです。これ以上に悪いシーズンはもう見たくない!と心の底から願っています。
現状把握
例によって赤字がリプレイスメントレベル以上かな、という選手たちです。言い換えれば、赤字の選手がいない・少ないポジションはなんぼでも補強できるということですね!あと40人枠におにゅーの選手には※を付けてます。
ここから補強ポイントと思える箇所を列挙していきます。
優先度としてはこんなところでしょうか。いやはや、どれも喫緊の課題に思えます。
投手の確保は試合およびシーズンの成立に関わる
上は本当です。まともな投手がいなければ、試合は体をなさないということを身をもって学びました。
デビッド・フォーストも挙げていた通り、先発投手の確保は昨オフに引き続き最大の課題のひとつになります。
先立って、ルール5プロテクトでは、ロイバー・サリナスとブレイディ・バッソを40人枠入りさせました。
シーズンは故障もあって奮わず、AFLでもイマイチだったサリナスでしたが、ぴかいちのスタッフを買われて40人枠入り。最近のスタッフ重視路線からすれば理解できる動きとなりました。
やや驚きでもあったのが、AAで5先発の左腕バッソのプロテクト。2019年のドラフトから故障に悩まされてきたバッソは、今季キャリアハイのスタッツを残しました。A+とAAでの20登板で防御率2.43・奪三振率9.10と、がっしりとしたフレームから威力あるレパートリーを投じます。昨オフのホーガン・ハリスの抜擢とも被り、スタッフではハリスが上、コマンドではバッソが上との印象を受けます。とはいえ、AAで19イニングしか投げていない投手のプロテクトは驚きではありました。
先発投手の枚数を増やしたとはいえ、まだまだベテランの確実にローテを回せる投手は必要になってきます。
アジアからの選択肢はぽせいどんさんが検証してくださっています↓
メジャーのFA市場に目を向けてみると、選択肢はやはり限られてくるところです。FA補強の選択肢は基本的に1年契約で考えざるを得ません。現状、アスレチックスは2024年以降の本拠地が確定しておらず、そんな球団と2年契約を結ぶ選手がいるようには思えないためです。
その中で注目すべき投手は元ジャイアンツの投手たちではないかと思いました。
元ジャイアンツを狙え
狙い目に思えるのが、ジェイコブ・ジュニス、アレックス・ウッド、ショーン・マナエアの元SF3人衆。
ポイントは先発ローテ枠の保証と、ベイエリアでやっていたからオークランド行きのハードルが低いというところです。
キャプラー政権下のジャイアンツは柔軟な投手起用を行っていたため、ここで挙げた3人も多くのリリーフ登板を余儀なくされました。特にマナエアはリリーフに回る難しさを口にしており、プレイヤーオプションを破棄してFAになった理由は先発としての機会を求めてのものと考えられています。
そこで、ロスターすっからかんのアスレチックスの出番というわけです。FA選手に約束できる”出場機会”というアドバンテージを存分に活かすしかありません。
候補の1人目に挙げたジェイコブ・ジュニスはスライダーが持ち味の右腕。もともとは先発でしたが、リリーフでの登板を増やし、今年はキャリアハイの数字を挙げました。このサーヴァントの赤さがそのままジュニスへの期待感になるでしょう。
もともと先発だったもののリリーフで開花、そしてFAを機に再転向のシナリオはセス・ルーゴとダブります。『MLBTR』の予想では、ルーゴの去就そのままにパドレスとの2年契約を予想されていました。安価な先発を求めているパドレスが2年契約に加えてさらに複雑なオプションを交えたオファーを出してくるのなら、やや分が悪いかもしれません。
そして、マナエアは今季成績が奮わないこと、まだ31歳と若いことから、1年契約で再び市場に打って出ようと考えてもおかしくはないはず。
昨年は藤浪晋太郎とドリュー・ルチンスキという3M程度の補強でお茶を濁しましたが、結果的に安物買いの銭失いに終わりました。まともな先発投手を確保したいのなら、10M程度の出費はマストになってきます。これを出し渋るようであれば、またしても投手陣は崩壊するでしょう。
そうこうしているうちにパイレーツからノンテンダーFAとなっていたオズバルド・ビードとメジャー契約を結んだというニュースが入ってきました。
デプススターターとしての確保なら素晴らしいムーブだと思います。
ビードは今年デビューした28歳。今年デビューしたばかりということで、サービスタイムはまるまる5年分残っており、もちろん最低年俸で雇える選手です。
投球スタイルは平均95マイルに迫る速球とスライダー、チェンジアップというスタイル。この出力を持ち、上のサーヴァントのスクショからも分かる通り、打球速度やバレル率といった打球管理系の指標は優秀です。
Whiff率27%を記録しながら被打率.358の4シームは、変化量が優秀なため、やりようによっては開花もあり得ると感じます。フォームとしてはドミンゴ・ハーマーンに似ている印象を受けますね。
40人枠内のマルティネス、マラーよりはバリューは残せそうで、この時期にメジャー契約でスポットを与えたのは納得できる動きです。
ビードの確保はナイスですが、正直言って有象無象のローテ候補に新たな有象無象が加わったに過ぎないといえばそうです。とにかく計算できる1枚が必要になってきます。
長くなっちゃったから、救援投手編からは後編に回します。
この記事が参加している募集
よろしければサポートをお願いします