マガジンのカバー画像

ドイツ生活のぼやき

24
ドイツ暮らしをするなかで思うことを綴っています。
運営しているクリエイター

#ドイツ生活

作業報告会のその後。ドイツ生活のぼやき - 23

2月にお題が出されて4月末に提出しなくてはいけない課題があり、いつも通り先延ばしにしていた私は4月冒頭にワダシノブさんが開催してくれた「作業報告会」に参加してみることにしました。 Discordというプラットフォームで毎日の予定と振り返りを共有し、週末には1週間の振り返りをしていくというものでした。「おすすめ」や「やらないこと」のリストの共有もありました。 個人的に一番良かったと思ったのは、どこかの誰かさんのやることリストやルーティーンを見せていただけることでした。なるほ

区切りがよく分からない。ドイツ生活のぼやき - 19

ドイツで生活していて、「え?これで話は全て終わったの?」と区切りがよく分からないシーンが多いことに気がついたので、ちょっと書いてみます。というのも、これは世界中のみんなが困っているテーマかと思っていたのに、イタリア生まれイタリア育ちの夫にとってはあまり大きな問題であるようには見えず、わたしの問題なのか、日本育ちの人特有の困難なのか、気になったので……。 不思議な沈黙、薬局にて 先日薬局(アポテーケ)で処方箋なしで買える一般的な薬を買いました。そこでの会話がぎこちなかったの

歩み寄って、こんぷろみす。ドイツ生活のぼやき - 18

「こんぷろみす」 ドイツ語で書くと「Kompromiss」。 「妥協」とか「歩み寄り」とかそういう意味です。 日本語でも英語からの外来語として、時々使いますよね。「コンプロマイズ」かな。 歩み寄りの難しさを感じたので、今日はそのことについて書きます。 咀嚼音が大の苦手まず、わたしは咀嚼音がとても苦手です。日本でもドイツでもイタリアでも、口を閉じて食べるのがマナーとされていますし、くちゃくちゃしてはいけないと教わりますよね。西洋の方が、そのしつけは厳しくされるようですが、

強い主張と、権利を守るドイツ人。ドイツ生活のぼやき - 17

音大が提供する「歴史的ダンス」というクラスに通い始めて2年目。途中1学期休んでいるし、ドイツの学生の長期休みは確かに文字通り長期なので、休み休みという感じではあるけれど、今は晴れて「上級者コース」に所属しています。 このクラスは、音楽学者でもありプロのダンサーでもある先生のもとで、音楽の学生や他ジャンルダンスの学生たちがルネサンスダンスやバロックダンスを学び、そこで得た知識を自分たちの演奏に生かすことを目的としているので、レベルもそれなりに高いように思います。 わたしは演

なぞの記憶。ドイツ生活のぼやき - 16

今学期お世話になっているゼミの先生は、歴史学の博士課程の方なのですが、2週間ほど前に「彼の指導教官が3年前に亡くなった」という事実を知りました。たしか、ゼミの先生の経歴を知りたくてネット検索したら、指導教官の名前を見つけて、そこから芋づる式に知ったのだったと思います。 このことは、某SNSで「後ろ盾がいなくなっても、研究に真摯に取り組む姿勢や人あたりの良さのおかげで(もちろん実力も)、いろいろな職を得ることができたのかな」なんてことを書いていたので、よく覚えているのです。

分かりたい友だちのこと。ドイツ生活のぼやき - 15

彼女はとても優しくて、ふわふわの物が好きで、それでいて自分の意見をしっかりと持ち、議論することが好きな人。言語が得意で、ヨーロッパのいくつかの言語に加え、日本語もとても流暢に話す素晴らしい人。 でも、最近彼女のインスタグラムを見ていると、ほとんど人種差別的な投稿が増えていることに気がついた。イスラエルとガザ地区での出来事について、徹底的にユダヤ教徒の味方でいることはいいのだけど、それらしい言い分で「殺されても仕方ない人間がいる」というようなことを書き連ねる。そして、この意見

ソーセージ手作り体験。ドイツ生活のぼやき - 13

ドイツと言えばソーセージ。先日ソーセージ作りを趣味にしている方のお家で、初めてのソーセージづくり体験をしてきました。実際にお会いしてみると、趣味どころではなくかなり専門的にソーセージ作りを学んでいるのが分かりました。 「きほんのソーセージ」ということで、初心者にも作りやすいシンプルなレシピということでしたが、道具も必要ですし、何より細かい箇所でテクニックが必要なため、経験者の助けなしには難しいと感じました。これを一人でやり始めた彼女は素晴らしい! 今回も写真が多めになって

わたしの街のハロウィン風景。ドイツ生活のぼやき - 12

わたしが住む街では、今日10月31日はハロウィンでもあり、宗教改革の日でもあります。 ルター派教会(プロテスタント)が多数派の州では今日が宗教改革の日(Reformationstag)として祝日、カトリックが主流の州では明日11月1日が諸聖人の日(Allerheiligen)で祝日なのです。国の中で祝日が違うって面白いですよね。 宗教改革の日もわたしにとっては興味深いことがたくさんあるので好きなのですが、今回はハロウィンについて書きたいと思います。写真多めです。 美味し

アイルランドからベトナムへ、はしごする。ドイツ生活のぼやき - 11

土曜日、わたしは15時頃までに仕事と英語のレッスンを終えていたので、17時に仕事を終える夫を迎えに街まで出ていきました。その前日、わたしが日本人の友人と訪れたベトナム料理がとても美味しかったので、一緒に行ってみようと話していたのです。 ドイツ人は17時や18時に夕食をとる人も多いので、街のテラス席は食事をするドイツ人らしき人々で賑わっていました。でも、わたしやイタリア人の夫にとっては少し早すぎて、それじゃあ軽く一杯、ビールでもどうですか?ということで、お気に入りのアイリッシ

最近作った食べ物。ドイツ生活のぼやき - 10

ドイツに暮らしながら、ほぼ日本料理かイタリア料理、あるいは日本風味の中国料理しか食べない我が家。最近作ったものを紹介します。 明日のゼミのために読まなけれなならない文献がまだ残っているにもかかわらず、あるいはだからこその、現実逃避の執筆です。 ハムカツドイツ語圏には(もしかしたら、ヨーロッパ中に?)、カッセラー(Kasseler)という燻製された豚肉があって、だいたい焼いたり煮込んだりして食べるそうなのですが、これを半分くらいにの厚さに切って焼いてみたら、なんとハムカツの

トマト缶の一期一会。ドイツ生活のぼやき - 9

ドイツ統一の日は10月3日でした。1990年に東西ドイツが再び一つの国になったことを記念して定められた祝日です。前の記事に書いた通り、そういった祝日は基本的にどのお店も閉店するので、祝日の前日はスーパーなどが混みあいます。 10月2日の午後になってようやく、次の日が祝日だと気づいたわたしと夫は、空っぽの冷蔵庫を見て慌てて近所のスーパーに買い出しに行きました。たった一日の祝日なのに、冷蔵庫が空っぽだと心配になってついついすぐには使わないような食材まで買ってしまうのは、一体なぜ

大人って、いいじゃん。ドイツ生活のぼやき - 8

時刻は午後6時。ドイツには珍しい、湿度の高い土砂降りの雨で終わろうとする、ドイツ統一の日。祝日はほとんどの店が閉まっているし、学生たちは実家に帰るし、慣れないうちはこの静寂が少し寂しいような気がしていましたが、今となっては日曜日*や祝日のこの静けさこそが心の安らぎになっています。 *ドイツは日曜日も祝日と同様、たいていの店が閉まっています 10代の自分に言いたい 「大人はそんなに悪くない」祝日だからと、昨晩夜更かししたせいで、今朝は10時頃までゴロゴロし、それに伴ってお昼ご

10日間の人間生活。ドイツ生活のぼやき - 6

女性なら分かる方も多いかもしれないのですが、わたしには人間らしく生活できるのが月に10日ほどしかありません。病気なわけではありません。PMSやPMDDといった月経前症候群に悩んでいるためです。 話を始める前に、この記事の内容はすべて「わたしの場合」であることを強調しておきます。 「月経」と言うと、生理の1~2日目に重い症状が出がちというのがよく知られている話かなと思いますが、わたしの場合はその後も1週間ほど血液不足が原因なのか、あまり元気に動くことはできません。しかし、最

結婚したい男の子たち。ドイツ生活のぼやき - 5

ドイツに住み始めてから3年、数年前にワーキングホリデーをしていたのを合わせても4年ほどと、ドイツ生活がそんなに長いわけでもないのですが、仲の良い友だちというのは何人かいます。 その中で、特に食事の話で盛り上がるのは、やはり日本人です。彼ら彼女らの中にはドイツの食生活に慣れて、上手く節約している方もいます。が、やっぱり日本食が恋しい!カルテスエッセン(冷たいお食事)じゃ満足感が得られない!と思うわたしは、基本的に日本食かイタリア料理を作っています。ドイツのお食事は基本的にレス