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Steely Dan - Parker’s Bandミドルエイトの浮遊感

サードアルバムPretzel Logic収録のParker’s Bandについて。
(アルバムは1974年2月20日発売、ということでベッカー24歳の誕生日発売なのか。※フェイゲンは前月で26歳。)

この曲は「チャーリー・パーカーに捧げた(歌詞にもSavoy sideとかBirdとかKansas Cityとか関連ワードあり)」、「ジム・ゴードンとジェフ・ポーカロのツインドラムが凄い」というのもポイントではあるけど、ミドルエイトのコード進行も浮遊感たっぷりで凄い。

キーがCで(C6(9)で突き通すAメロ!)、
Dmaj7 Dm7 Cmaj7 Cm7 Bbm7 Eb11 Abmaj7
Abm7 Db11 Gbmaj7 Ebm7 Bmaj7/E Dm7b5 G7sus4
※メロディが5度から4分音符で駆け上がるようなのも関係あるか?

僕達はトランス状態で目まぐるしい週末を過ごす
僕と君は少しばかしの「説教師を踊らせる何か」を聴くだろう
(意訳)

という歌詞も良い。
ただ、”We will spend the dizzy weekend smacked into a trance”の”smacked into a trance”って、「トランス状態で」と訳したものの、smackedだと完全に意訳だなとも思う。「トランスにぶち込まれる」くらいの勢いってことなのか?

ウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンの歌詞は基本的に隠喩や言葉遊びも多くてうまく訳せない、解釈できないけどその分イメージを広げてくれる。検索してみたら、(翻訳という視点で)喧々諤々やってる方々がいた。

https://forum.wordreference.com/threads/smacked-into-a-trance.2835789/

曲自体はファーストアルバム以前からあったようだけど(Pretzel Logic自体、3枚目のアルバムでそろそろネタ切れという感じもする)バンド外の凄腕フル活用や音の複雑さという意味では円熟期のAjaやGauchoの萌芽が見えると言えそう。

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