Webライターの報酬UP法。元発注者がクライアント目線で解説!
Webライターとして数々の検索1位を獲得し、現在は#106membersを運営する後藤拓。
そんな彼が#106ライター勉強会でWebライターの報酬UP法を解説しました。
Webライターが報酬を上げるためには何が必要なのか。SEOの知識?クライアントの関係構築、それとも得意ジャンルの確立?
ライターと発注者、両方の経験から見えた方程式を徹底的にお話しました。
単価が上がらず悩んでいるフリーランスは必見です!
(執筆 by おとうさん)
■スピーカープロフィール
#106ライター勉強会 を主催している#106membersにてコース製作を担当。
マスターコースを皮切りに、ビギナーコース、ブレイクスルーコースを次々にリリース。購入者からわかりやすく実践的、これがこの価格で?と好評を受けている。
【経歴】
ONEWORD株式会社共同創業者兼取締役
開成中高→慶応大学→個人事業主→クレジットカード関連で検索1位多数→ONEWORD創業
【このページでわかること】
・報酬アップのために、なぜ(Why)何を(What)するべきか
・要素別Webライターが稼ぐ方法
・ライティング技術も必要ですが、人間性も大切
それでは、早速Q&Aにすすみましょう。
Q1 Webライターの報酬の仕組みは?
ライターの報酬UPには3つの方法をうまくかけ合わせる必要があります。
・単価を上げる
・本数を増やす
・原価を下げる
Webライターの報酬、つまり売上は「単価×本数」で決まります。
利益は、売上から原価を引いた金額です。
つまり報酬の上下は、いかに単価を上げて本数を増やすか、そして原価を下げられるかにかかっています。
この場合の原価とは「執筆コスト」のことで、1番わかりやすいのが時間ですね。フリーランスの場合、自分の時間がタダという認識に陥りやすいので、きちんとコストとして考えることが大切です。
執筆にかかる時間が半分になれば、単純に利益は倍になります。
Q2 単価を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?
単価を上げる方法には4つの道があります
・実績を積む
・高いジャンルを選ぶ
・クライアント工数を減らす
・付加価値を生む
記事のクオリティを高めることが重要ですが、それだけだと単価が上がらないケースもあります。単価を上げるには、クオリティだけでなく記事単価の高いジャンルに取り組むのも大切です。
また、構成から請け負うことで、クライアントの仕事を巻き取り、クライアント側の工数を減らすのも単価を上げる方法の1つです。
■ 実績の積み方は?
実績の積み方のポイントは、次の5つです。
・資格の取得
・学習
・検索上位表示
・PF(ポートフォリオ)に載せられる案件の受注
・ブログやnote
資格の取得やWebライター講座を受講しているのも実績になります。(106のコースなどもそうですね)
受注時に、PFに完成記事を載せたいことを伝えて交渉をするのも手ですね。また、すでに仕事を受注した経験がある場合は、過去に上位表示させた記事も実績となります。
ブログやnoteを書いた経験なども実績にできます。これらは構成力や考え方の発信にもなるので、そういった部分を見てもらえることが大きな武器になります。
ただし、いくら実績を積んだところでクライアントに伝えないと意味がありません。ポイントは言語化です。
■ 言語化のポイントは?
言語化には4つのポイントがあります。
・ハードな強み(ジャンル知識/SEO/心理学 etc)
・ソフトな強み(誠実/柔軟性/納期厳守/読者ファースト etc)
・プロ意識(自己研鑽/品質と報酬のプライド/挑戦 etc)
・コミット(媒体の自分ゴト化/本数ロードマップ etc)
これらをかけ合わせて、クライアントに「代替不可能」と感じてもらうことが大切です。4つのポイントをチェックリストのように使って、自分がほかの人よりどこが優れていて、どこが足りないかを理解する必要があります。
自分の強みを理解した上で、相手に対して「自分よりいい人がいない」と思ってもらえるような伝え方をしていきましょう。もちろん、自分のできること以上のことを言ってしまうと信頼を失うので注意が必要です。
■ 高いジャンルの選び方は?
・事業コストを想定する
記事単価の高いジャンルを選ぶのは報酬を上げるときにとても重要なポイントです。
そうはいっても、はじめはどのジャンルにすれば良いか迷いますよね。
ジャンル選びのポイントは「事業コストの想定」です。そのジャンルの原価率を考えるようにしましょう。一般的にモノよりサービスのほうが原価率が低いことが考えられます。要するに、サービスを売るジャンルのほうが記事にかけられる予算が高いということです。
例えば、保険業界は商品を売るためにかけられるコストが高いのは想像できますよね。
販促にかけられるコストが高いということは、それだけ記事にかけられる予算も多いということです。
報酬の高いジャンルについては、新型コロナの影響で変わる可能性がありますので、注目しておくと良いでしょう。
ただし、ジャンルは2~3ジャンルに絞ったほうが良いです。プロフィールへの記載もジャンルを絞るのがポイントです。
プロフィールにいろいろな執筆ジャンルが書いてある場合、クライアントから浅い知識しかないと思われてしまう可能性もあるため注意が必要です。
■ クライアントの工数を減らすとは?
・ディレクターの工数を引き受ける
記事を公開するまでに、クライアント側にはさまざまな工程があり、予算も決まっています。
ライターに依頼している工程以外にも、クライアント側のディレクターが行っている工程もあります。ライターがディレクターの工程を引き受けることで、クライアントの工数を減らすことができるため、その分の単価を上げてもらえます。工程のパイを取ると考えてもいいでしょう。
具体的には、執筆だけでなく、構成作成、校正・校閲などもライターが行なうことで報酬の取り分が多くなると考えられます。
■ 付加価値とは?
・クライアントが想定する成果を最大化する
クライアントが記事を発注するときの金額は決まっていますが、実は付加価値によって単価を上げてもいいと考えているケースもあります。ここでいう付加価値とは、SNSで拡散できる発信力、SEOに強い実績などのことです。
ほかにもテーマの提案や、図解作成ができるのも付加価値になります。また、ライター側から提案して仕組み化できれば大きな付加価値となるでしょう。提案がハマらなくても献身性が伝わればOKです。
付加価値は、クライアントが想定している成果を最大化して、コストの上限を上げることです。ほかのライターよりも成果が出せるライターだとクライアントに感じてもらうことが、最も重要なポイントになります。
Q3 本数を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
本数を増やすには3つの方法があります。
1. 応募数を増やす
2. 受注率を増やす
3. リピート(継続)してもらう
1つずつ見ていきましょう。
■ 応募数を増やす方法は?
・守備範囲を広げる
・応募効率を上げる
・受注場所を増やす
応募数を増やすには、守備範囲を広げることが大切です。書けるジャンルだけでなく、自分のできる工数を増やすことも含まれます。
また応募の効率を上げるために、提案文をテンプレート化すると良いでしょう。提案文の勝ちパターンを確立するためにも、応募数を増やすのはとても大切なことです。
また、受注場所を増やしましょう。クラウドワークス、ランサーズ、ライターステーションなどのクラウドソーシングをはじめ、Twitterやコワーキングスペースで仕事が受注できることもあります。
■ 受注率を高めるポイントは?
・ポートフォリオは見やすく、わかりやすく、読みやすく
・独自部分と共通部分を分ける
・URLを羅列しない
・クライアントが自分に発注する意義を考える
受注率を高めるポイントは、ポートフォリオの充実と、完璧な応募文の追求です。
ポートフォリオの充実とは、挑戦と研鑽の歴史づくりです。
実績の積み上げ、106で学習していること、ブログやnoteなどが挑戦にあたります。
また、資格の取得は研鑽の証といえるでしょう。
なかでも応募文はとても重要な部分です。採用されるかはほぼ応募文で決まります。
応募文で大切なのは、見やすさ、わかりやすさ、読みやすさです。クライアントは応募文からもライティング能力を判断しています。
クライアントに合わせる独自部分と、共通部分を分けて考えることも大切です。
独自部分では、Why(クライアントがあなたに発注する意義)を考えましょう。なぜあなたがそのクライアントに応募するのかを明確にして、クライアントがあなたに発注するメリットを提示することが大切です。
ただし、ポートフォリオに過去記事のURLを羅列するのはNGです。基本的にクライアントはURLを見ません。もし羅列するなら「この記事は今回の案件においてこういう意味があります」とコメントを添えるようにしましょう。
また、募集文をしっかり読んでいることが伝わる文章とわかるだけでも、発注者は関心を持ちます。共通部分は、どのクライアントにも共通して書けることです。自身の強み、仕事に対するプロ意識などは、どのクライアントに対してもきちんと提示するようにしましょう。
ほかにも、最初の数ヶ月は〇本受注します、その後よろしければ単価を×円にしてほしいなどのロードマップをしめすのもアリです。
採用後には採用理由を聞いてみるのも良いことです。自分では思ってもいなかったポイントがプラスになっている場合があるので、今後に活かせます。
■ リピート率を上げるポイントとは?
・コストリターンの改善
・質の改善
・コミュニケーションの改善
■ コストリターン
リピート率を左右するのは、コストリターン(ここでいうコストはお金、時間、心の負担)です。クライアントは、このコストに対してリターンが大きい人に再発注したいと考えます。
■ 質
質に関しては、記事の質が低くて成果が出ないのでは意味がないですよね。公開までの手間(修正など)が多いのもクライアント側のお金と時間のコストを要します。
■ コミュニケーション
コミュニケーションは、すり合わせが遅い、フィードバックを読まない、メッセージに対するレスポンスが遅いことで、クライアント側の心の負担が大きくなってしまいます。
また、クライアント側も人間なので、人間味がないような対応もクライアントのストレスを増やしてしまいます。
特にWeb上の仕事は顔が見えないので、人間味はとても大切です。1つのメッセージに1つはビックリマーク(!)を入れるくらいでちょうど良いのではないでしょうか。
つまり「追求心×適応力×貢献性」が必要ですね。
Q4 原価を下げるにはどうすれば良いでしょうか?
最後に原価を下げることについてですが、原価を下げるには2つの方法があります。
1 執筆スピードを高める
2 外注化する
こちらも1つずつ説明しますね。
■ 執筆スピードを高める方法は?
・リサーチ時間の短縮
・ツールを使いこなす
・タイピングを早める
・思考力、言語力を高める
執筆スピードを高めるには、リサーチ時間の短縮がカギとなります。得意ジャンルだとリサーチ時間は必然的に短くなりますよね。熱量が高いというのもあります。
得意ジャンルを作るには、同じクライアントと継続してお仕事をするのがポイントになります。同じクライアントだと、リサーチするジャンルが同じなので、結果的に知識がつき、得意ジャンルになりやすいのです。
リサーチに時間を取られてしまうと思わないで、得意ジャンルの勉強だととらえるといいですね。リサーチに時間がかかってしまうのは、本来あるべき姿なのです。
ほかにもツールを使いこなすことで執筆スピードを上げられます。入力スピードを上げるツールとしては、Google音声入力が有効です。校閲時間の短縮には、#106オリジナルの表記ブレチェックシートの活用もおすすめです。例えば「様々」を「さまざま」と表記するなど、Web特有の表記に対応したツールを使うといいでしょう。
またタイピングを早めるには、モニターの増設や、打ち心地のいいキーボードの導入など環境を整えるのも良いですね。疲れないし、やる気が出ますよ。
読書をするのも執筆スピードをあげるカギの1つです。読書をすることで思考力、言語力を高められるため、読書量で差が出ると思っています。
本を読むと文章がスラスラ出てくるようになり、言葉の引き出しや発想力が鍛えられると感じます。文章が好きな作家さんを見つけて、読んでおくと、自分の文章にも活きてきます。
読書は食べものに似ていて、食べてすぐにどうこうという訳ではないかもしれませんが、どこかのタイミングで活きてくることがあります。執筆に限らず「読書をしてよかったな」と思う瞬間が生きてると出てきますよ。
■ 外注化とは?
・ほかのライターに外注する
・事前にクライアントに確認する
外注とは、個人でディレクションして、ほかのライターさんに書いてもらうことです。
ただし、再委託を嫌うクライアントがいるので、受注時に確認するようにしましょう。クライアントが再委託を嫌う理由は、品質の担保をどうするかがはっきりしないからです。チームを組むならば、そのことを相談しましょう。
外注化にはアウトプットの効果があります。外注するためにほかのライターさんに指示したり、教えたりすることで自分の知識が定着することにもつながります。
意識的にアウトプットすると自分にもプラスになるので、積極的に行っていきましょう。
■#106membersとは?
初心者から中~上級者まで。
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高め合い続ける「オンラインコミュニティ」を運営しています。
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■執筆者
こちらの記事は、#106members コースご受講者のおとうさんに執筆していただきました。
おとうさん、素敵な記事をありがとうございます!
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