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MBAホルダーが薦める絵本2000選(46冊目)

【題名】だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本)

【作者】加古 里子 (著, イラスト)

【評価】★★★★★(81点)

【感想・寸評】

1,だるまちゃんシリーズでは最もお気に入り

 一番最後に、作者の言葉として加古先生が書いています。

だるまちゃんを現代日本の子の代表としたのに対し、かみなりちゃんに遠い異国の未来の姿を託そうと思いました。

 この本は未来のことが描かれているのです!1968年第一版、その当時、加古先生が考えた未来ですね。加古先生はご存じのとおり、東京大学工学部出身の工学博士。未来の技術、未来の世界などは頭の中にあるんでしょうね。わくわくする絵がたくさん、描かれています。

整理整頓された先進社会や生活状況を、エネルギー放電塔、雲車(ウンカー)、雷車(ライカー)、プールの接着工法、振動上昇装置、配膳移送機、等で知って頂きました。また過去の未開時代を忘れぬため、カミナリの象徴としての2つの突起を物品各所に添付している様子も見て頂ければ幸いです。

 子どもの頃、この本を読んで、非常にワクワクしたことを思い出します。「空飛ぶ雲の車!!」なんて、とても未来を感じますよね。

 あとは、かみなりちゃんの家でご飯を食べてるときに、地上が写るようなテレビが面白いですね。「空の上から、地上をテレビで見られるんだ~しかもビデオになってる」と。カミナリが落ちる場所を空のうえから見られるんだな~と

2,未来の雲の世界からのお土産は・・・・

  だるまさんが、お土産をもらって帰るのですが、そのお土産はなんと「かみなりクッキー」!未来の世界でも「かみなりクッキー」なんです。

 加古先生も、お土産は定番がいいとおもんたんでしょうか?!それとも、この分野はイノベーションが起きないと考えたのでしょうか?!気になります。

北海道土産で「じゃがぽっくる」が出たときは、「お!ちょっとイノベーション!」と思いました。食感、味が、今までに無いお土産だなと。

 「鳩サブレ」さんも明治の時期のイノベーション。先日、購入したところ、初代の苦労話が入っていたので、詳しく読ませていただきました。最初の頃、日本人はバターに慣れていなく、ダメだったそうです。初代の奥様が、よその家で「鳩サブレ」を犬に食べさせているのをみてショックを受けたが、初代には言わなかった、というようなエピソードも。

 どこかで、銘菓、名作お土産の物語も調べたいと思いました。そういう絵本があったらいいなぁ。ご存じでしたら教えてください。

3、子どもと未来について語りたい。

 子どもの頃に読んだ、小学館の小学○年生には「未来の社会」とか載ってて、「ガンは○○年に撲滅」「空飛ぶ自動車」「ロボットの友達」・・・etc

 非常にワクワクして見た記憶があります。数年前のDOCOMOさんのCMも「あのころ想像した未来がきた」というようなCMをしてましたね。

 先進国が成熟し、「日本社会の数年先進んでいるアメリカ!」みたいな存在は21世紀ありません。技術的なイノベーションも踊り場な気もします。いや、イノベーションは起きているのですが、実感しづらいといいましょうか。

 でも、未来のワクワクする話をするのが、大人の責任だと思います。つまり、「明日は今日より良い日のはずだ」というような希望とか夢。現実は厳しいが、子どもには希望や夢を語り続けたいですね。と、絵本を読みながら思いました。




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