チロルと暮らせば ②

当初、ワンコを飼うことに積極的ではなかった私だが、妻の強烈なプッシュによって、渋々それを受け入れた。
保護犬譲渡施設には、とても多くの、里親を待ちわびているワンコがいたのであるが、その中の一匹に我々にとっての運命のワンコ、チロルがいた。
チロルは4歳のポメラニアンで、体臭がひどく、とてもくたびれているように見えた。
施設のスタッフの一人がチロルを我々の元に連れて来てくれたのだが、あまりにもチロルは疲れており、私が抱っこをするとグーグーとイビキをかいて眠り始めた。
チロルの顔さえまともに見えなかったが、そのイビキの音のコミカルさ惹かれて、私と妻はチロルを家へ連れて帰ることに決めた。
つづく

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