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支配を売る

今回はほぼ全てのものが売物になる時代で面白いものが売られていたので紹介したいと思います。

その売物はタイトルの通り支配です。

※今回は私の不得意分野の恋愛について少し話すことになるので検討違いの説得力のない文章になる事もあるかもしれませんが恐れずに書きたいと思います。

以下の3つに分けて解説していきます。
【支配を売る】
【書籍引用の売物達】
【近年の売物トレンドは?】

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【支配を売る】

これは何年か前にAbema TVの番組でヒモで生計を立てている人の特集で支配も売り物である事に気づきました。

少し長い動画かもしれませんがまだ売られていないものを見つける、考える視点で見るととても興味深い動画なので動画も楽しんでいただいて文章に戻っていただけたらより文章に意味を持たせられるかと思います。

動画35分くらいに出てきたゲスト女性がヒモに感じたメリット3つです。
①面倒じゃない距離感
②男性を支配している喜び
③心の浄化&癒し

このメリットをもとに私なりに分解・再構築してみたいと思います。

まず①③を一緒考えると恋愛からデメリットだけを取り除いた簡易的パートナーシップのように感じました。

コレは食品でよく使われている付加価値に見えます。

忙しい現代人は料理を作ってゆっくり楽しむ時間を確保するのが難しい事が多いです。

そしてコンビニや牛丼チェーン店などの有力な商品は時間だと感じます。

多くの人は時間を売り時間を買うという不思議な世界の中で生きているという感覚がありますが、今回はこの事についてはお話ししません。
※いつか掘り下げてみたいテーマではある。

他にもめんどくさいという気持ちを取り除くという付加価値や美味しいという付加価値はあると思いますが時間をかけてレシピ通り作れば美味しい物は作れるし、疲れて回復の時間がない・単純に時間がないからめんどくさいといった様に時間がない事から派生したデメリットを補う付加価値にも見えます。
※その他の付加価値もあるでしょう。

私達は食事の時間のかかる工程を削ぎ落とした商品を手にし口にしていると言えると思います。

同様に恋愛においても時間が足りない事から派生したデメリット達が大きな負担になっていると感じます。

自分又は相手が
タイミングが合わなく中々会えない、ストレスでイライラしている、気持ちに注意を向けてあげる余裕がない等ありますが時間不足から派生したデメリットは多いでしょう。

その他恋愛のデメリットが思いついたなら時間不足が根底に隠れていないか考えてみるのも良いのではないでしょうか。

次に③のみを見ると性的欲求の充足が浮かびました。

女性用風俗もあるような話も耳にした事はありますが男性と女性が風俗を利用した時の難度は考える事もなく理解できるでしょう。

女性はSEXのみをお金で買う事はハードルが高過ぎる事を考えると性的欲求の充足もヒモの付加価値としては大きな要素かと思います。

※私は女性の感覚や気持ちはわからないのであくまでも付加価値や世の中のサービスの実状からみた目線で話しています。

次に②男性を支配している喜びですが、動画でゲストのヒモ男性がこの会話の流れで「支配されてるんじゃなくて支配させてやってるんだ」と言ってました。

この瞬間私は初めて支配が商品化されてる事に気付き、珍しい商品だと思いました。

※余談ですがヒモ男性が頭が悪そうに見せてこの価値に気づいていてしっかりと商品棚前列に置いているよう見え、とても頭の良さを感じました。
もしかすると頭を悪く振る舞う事も有力商品かもしれませんね。

話しを支配に戻してこの支配を少し分解してみたいと思います。

動画の中では雇用主と雇われる人に似たような主従関係があると話していて、男尊女卑の負を受ける女性側から見ると格段に安心と安全が保たれた関係と言えるかもしれません。

もしかすると男尊女卑社会に抑え込まれた精神の反発から支配する優越もあるかもしれません。

このように支配の中にもいくつかの要素があるかと思いますし、そー考えると珍しい売物ではなく珍しい組み合わせと考える事もできます。

安心・安全と優越はかけ離れた様な組み合わせですがコレが今回の動画でいう支配なのかと感じました。

分解・再構築した内容をおさらいすると
1️⃣時間
2️⃣性的欲求の充足
3️⃣支配(安心・安全・優越)

この3つの売物が取引されていたのではないかと推測しています。

今回はほぼ全てのものが売物になる時代という始まり方をしましたが私が気になった売物も次に書籍引用で軽く紹介します。

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【書籍引用の売物達】

マイケルサンデル著
『これからの「正義」の話をしよう』
の最後の 『それをお金で買いますか』序章から引用です。

私が特に気になった売物だけ文字入力して最後に書籍写真を添付しておきます。

・ドミニカの前途有望な十代の野球選手が、メジャーリーグで得る収入の分け前:一万五000ドル
アメリカの投資家は新たな「先物市場」を発見した。ドミニカの貧しくも将来性ある野球少年にトレーニング代を出してやる見返りに、彼らがメジャーリーグに入った暁にはその稼ぎの一部を受けとるのだ。

・家が家事になったときに消防車を派遣してくれるサービス:年に七五ドル
たいていの地域で、防火対策を提供するのは行政の役割である。だが、その事業を民営化し、保険の購入を住民自身に任せているコミュニティもある。テネシー州オビオン郡でのことだが、消防士たちはジーン・クラニックの家が焼け落ちるのを黙って見ていた。クラニックが七五ドルの年会費を支払っていなかったからだ。

・一トンの炭素を大気中に排出する権利:一八ドル
ヨーロッパ連合は炭素排出市場を運営している。その市場を通じて、企業は大気汚染の権利を売買できる。

・病人や高齢者の生命保険を買って、彼らが生きているあいだは年間保険料を払い、死んだときに死亡給付金を受けとる:ことによると数百万ドル(保険内容による)
赤の他人の命を対象としたこうした形の賭博は、三00億ドル産業になっている。赤の他人の死が早ければ早いほど、投資家の儲けは多くなる。

このように多くのものが売物になる中で近年のトレンドはなんだろうか?

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【近年の売物トレンドは?】

近年の売物トレンドはなんだろうかと考えると私は
コミュニティ・コミュニケーションではないかと感じています。

今回の動画のヒモ男性は1️⃣2️⃣3️⃣をヒモと言う形でマネタイズした為、生計を立てる事ができた。

そして今コミュニティ・コミュニケーションをマネタイズ出来ればそれだけで生計を立てられる様な気がしています。
※勿論簡単ではないと思うが。

ライブ配信の投げ銭やスナック(私が行っていた東京の高円寺の飲み屋街などもコミュニティビジネスの要素は強かったと感じます)等のファンビジネスとは違う居場所や横の繋がりなどは、衣食住に匹敵するくらいに人間に必須なものでこれが商品棚に並んだ今は毎月コミュニティ・コミュニケーションにお金を支払うのは当然になってくるだろうと思う。

そしてその影にどの様な問題が生まれたかも注意が必要だと思う。

なんでも間にマネーが入る事は果たして良い流れなのか?

頭の中に倫理という言葉浮かんでも答えはでない。

売物が無くなれば概念ごと創りだす人がいる中で自分は何を売り何を買うのか?

考える事は大切かも知れない。

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以下に参考書籍を載せておきます。

マイケルサンデル著
『これからの「正義」の話をしよう』

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

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