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(10)日本語ミステリー劇場       ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼     チガイがわかる・おもしろ日本語入門   ▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△

第10回  第二章 日本語ミステリー劇場

          その4、“奇妙な動詞”さてその正体は?  

                「“○○る”型動詞」(1)

          souy

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元NHKアナ、民放キャスター、はたまた講演講師や大学
講師などを遍歴して、その後突然スペインのバルセロナに
移住して、早や18年。
著書(最新刊)『熟年夫婦の行き当たりばったりスペイン
移住記』(地球の歩き方、ダイヤモンドビッグ社)
他に『NHKはもういらない』(三一書房)
  『勉強っていやいやするもの?』(大日本図書)
  「脳みそのほんとうの使い方」(日科技連出版)など
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前回は、動詞“行く(ik.u)”の活用形を見てきました。活用はきわめてシンプルで、動詞不定形の最後の(u)を(imasu)や(imashita)、(imasen)(imasendeshita)、またインフォーマル否定形では、(anai)や(anakatta)に変えればよいのでした。

けれどもこれは規則形の動詞の場合です。残念ながら、日本語にもいくつかの不規則型の動詞が存在します。今回からは、それらについて詳しく見てみることにしましょう。


         その一つが「“○○る”型の動詞」です。

つまり最後が“る”で終わるもので、このタイプの動詞は日本語にかなり多く存在しています。 いくつか例を挙げれば、「起きる」「食べる」「出かける」「バスに乗る」「勉強する」「家に帰る」「テレビを見る」「友達が来る」「将来を考える」「寝る」・・・などなど、私たちの毎日の生活に密接に関係する行為が多いのです。

それが何故なのかはわかりませんが、じつはスペイン語もそうなんです。というよりスペイン語の動詞不定形は全て、“---ar”(---アール)、“---er”(---エール)、“---ir”(---イール)の3種類のどれかで終わりますから、例えば、「起こる」は“オクリール”、また「見る」は“ミラール”など、笑えるほど似ているのです。


それはともかく、この「“○○る”型の動詞」には2種類あって、一つは前回お話したように規則的に変化しますが、もう一つのタイプは特殊な形で活用されるのです。

   
     では、上に挙げた生活動詞を例にとって観察してみましょう。


☆ 規則活用する動詞は、「乗る」「帰る」の2つだけです。

つまり上記「行く」の順序に従えば、“乗ります”“乗りました”“乗りません”
“乗りませんでした”、そしてインフォーマル否定形が“乗らない”“乗らなかった”。
また同様に“帰ります”“帰りました”“帰りません”“帰りませんでした”そして
インフォーマル否定形が“帰らない”“帰らなかった”となるわけで、活用の仕方は
他の動詞となんら変わるところはありません。


☆ けれどもそれ以外の動詞、「起きる」「食べる」「出かける」「勉強する」「テレビを見る」「友達が来る」「将来を考える」「寝る」は、すべて不規則活用します。

そうなんです、「“○○る”型の動詞」の大半が不規則型、あるいは変則型なのです。


        一体、どんなふうに変則なのでしょうか?


カンタンです。最後の“る”を取ってしまえば、あるいは捨ててしまえばいいのです。通常ならば、“乗る(nor.u)”を“乗ります(nor.imasu)”、つまり“u”を“imasu”に変えるところを、ここでは“起きる(oki.ru)”の(ru)を捨ててしまって“oki”に“masu”や“mashita”を直接くっつけて、“起きます(okimasu)”とします。

   
 いわば『“る”捨て型』あるいは『“る”outside type』とでも言いましょうか。


かくして「起きる」は「起きます」、「食べる」は「食べます」、「出かける」は
「出かけます」、「見る」は「見ます」、「考える」は「考えます」、「寝る」は
「寝ます」になります。 またそれ以外の変化でも「ます」を「ました」や「ません」「ませんでした」などに、さらにインフォーマル否定形では「ない」や「なかった」に変えれば、それだけですべてオーケーです!!


       「“○○る”型の動詞」、もう理解できましたね?


おや、でも2つ足りません。「勉強する」と「友達が来る」はどうしたんでしょうか? 

    すみません、それについては次回お話しすることにさせて下さい。

            ではまたお会いしましょう!


           
                 
ーーー 次回は第11回、 第二章 日本語ミステリー劇場
  
            その4、“奇妙な動詞”さてその正体は?  

                 「“○○る”型動詞」(2)

 を、お届けするつもりです。

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