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(11)日本語ミステリー劇場       ▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼     チガイがわかる・おもしろ日本語入門   ▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△

    第二章 日本語ミステリー劇場

          その5、“奇妙な動詞”さてその正体は?

               「“○○る”型動詞」(2)

          souy

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元NHKアナ、民放キャスター、はたまた講演講師や大学
講師などを遍歴して、その後突然スペインのバルセロナに
移住して、早や18年。
著書(最新刊)『熟年夫婦の行き当たりばったりスペイン
移住記』(地球の歩き方、ダイヤモンドビッグ社)
他に『NHKはもういらない』(三一書房)
  『勉強っていやいやするもの?』(大日本図書)
  「脳みそのほんとうの使い方」(日科技連出版)など
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ここまで、日本語の動詞には最後が“る”で終わる「“○○る”型動詞」があり、その
中に不規則に変化する『“る”捨て型』の動詞が存在することをお話ししてきました。

このタイプの動詞は“る”を変化させず捨ててしまうので、例えば「起きる」は決して「起きります」ではなく「起きます」に、「食べる」は決して「食べります」ではなく「食べます」になるのでした。 もうあなたはしっかりとマスターしましたね?

   でもその中にあるはずの2つの動詞がまだ説明されていませんでした。

                 そう、

          「勉強する」と「友達が来る」でした。

                       
じつはこの2つの動詞は『“る”捨て型』動詞の中でも一段と不思議な活用をする、
不規則中の不規則動詞なのです。以下に、詳しくご説明していきましょう。

1)「する」


これはとても便利な動詞です。そのアクションの動詞を知らなかったり忘れたりしても名詞さえ知っていれば、それを目的語にして「する」をくっ付ければいいのです。たとえば「泳ぐ」を知らなくても「水泳(を)する」、「食べる」を忘れても「食事(を)する」、「学ぶ」を忘れても「勉強(を)する」と言えるわけで、「する」はどんなアクションもカバーするトランプのオールマイティーに匹敵する動詞なのです。

さて活用ですが、これも『“る”捨て型』なので、“る”を捨てます。しかしさらに、
“る”の直前の“す”を“し”に変化させなくてはなりません。 ここが重要です!


     そう、『す→し』と覚えて、下表で確認してみて下さい!


   ーーーーーーーーーー〈肯定形〉ーーーー〈否定形〉ーーーーーーーー

   〈インフォーマル〉

       現在形     する       しない
                (・ru)       (・nai)

       過去形     した       しなかった
                (・ta)        (・nakatta)

   〈フォーマル〉

       現在形     します      しません
                (・masu)     (・masen)

       過去形     しました     しませんでした
                (・mashita)    (・masendeshita)

   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〈インフォーマル〉の現在形だけが「“す”る」で、その他は全て「“し”・・」に
変化していることがわかりましたか? もうあなたは「する」を、卒業“しました”!     (値下げ(price down) しました、は(フォーマルの過去形ですね)

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2)「来る(くる)」


これまたちょっと不思議な言葉です。前に「行く」の活用表を見ていただきましたが、「行く」はこっちから向こうへ移動すること、そして「来る」は向こうからこっちへ移動すること、つまり反対の動きを表します。

「行く」のフォーマル形は「ikimasu」や「ikimashita」でしたが、その反対の動き、「来る」のフォーマル形は「kimasu」や「kimashita」と単に“i”を取り除いただけ。それだけで、まるでハンタイの行動を表してしまうのです。それには秘密があります。

そうなんです、「来る(くる)」も『“る”捨て型』なので、まず“る”を捨てます。
しかし“る”の直前の“く”を、“き”と“こ”に変化させなくてはならないのです。

正確に言うと〈フォーマルの肯定と否定〉では“く”を“き”に、〈インフォーマルの
否定形〉では“く”を“こ”に変える必要があります。ちょっと複雑ですが、これまた
表で確認しながら、しっかり頭に叩き込んで下さい。


        そう、『く→きこ』とでも覚えてみてください!


   ーーーーーーーーーー〈肯定形〉ーーーー〈否定形〉ーーーーーーーー

   〈インフォーマル〉

       現在形    来る        来ない
            (く)(・ru)   (こ)(・nai)

       過去形    来た        来なかった
            (き)(・ta)   (こ) (・nakatta)

   〈フォーマル〉

       現在形    来ます       来ません
            (き)(・masu) (き) (・masen)

       過去形      来ました      来ませんでした
                                           (き)(・mashita)(き) (・masendeshita)

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〈インフォーマル〉の現在形だけが「“く”る」で、その他は全て「“き”・・」か
「“こ”・・」に変換されていることがわかりましたね? これであなたは、厄介な
動詞「来る」も、しっかりと理解して“来ました”ネッ! (春が来た、はインフォーマル過去形です)

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        さあ、日本語動詞の制覇まで、あと一息です!!

               ではまた次回!

ーーー 次回は第10回、 第二章 日本語ミステリー劇場

1907119のコピー


         その6、究極の変則動詞の秘密をさぐる!?

              「be動詞 “だ” のナゾ!」        


 を、お届けするつもりです。お楽しみに!!

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また姉妹編《マスターズ編》も出てます。書店になかったらお取り寄せください。

◎ 『勉強っていやいやするもの?』(大日本図書)
   〈中高校生向けですが、‘哲学’についても、やさしく解説しています〉


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