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▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼     (26)チガイがわかる・おもしろ日本語入門   ▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△

第三章 日本語、コノ表現 & その極意!!

        その10、「こ」、「そ」、「あ」、「ど」


          souy

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元NHKアナ、民放キャスター、はたまた講演講師や大学
講師などを遍歴して、その後突然スペインのバルセロナに
移住して、早や18年。
著書(最新刊)『熟年夫婦の行き当たりばったりスペイン
移住記』(地球の歩き方、ダイヤモンドビッグ社)
他に『NHKはもういらない』(三一書房)
  『勉強っていやいやするもの?』(大日本図書)
  「脳みそのほんとうの使い方」(日科技連出版)など
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これら4文字の中で、「こ」「そ」「あ」は何かを指し示す時に距離や時間の長さによって使い分けられるもので、「ど」は質問の為のものと覚えておいてください。


    その代表的なものが、「これ」、「それ」、「あれ」、「どれ」です。


「これ」は、英語で“this”、スペイン語で“esto”で、自分が持っている物や自分の
すぐ近くにある物、あるいは事柄などを言い表す時に使います。

「それ」は、英語で“that”、スペイン語で“eso”で、目の前の人が持っている物や
自分から少し離れた物、あるいは事柄などを表現する時に使います。

また「あれ」は、英語では「それ」と同じ“that”ですが、スペイン語には独自の言葉“aquello”があり、遠くの人が持っている物や自分からかなり遠くにある物、あるいは事柄などを言い表す時に使います。

そして「どれ」は質問用の言葉です。英語では“which?”、スペイン語では“cual?”、さまざまな物や事象がある時に、その中の何なのかを尋ねる時に使います。
               例えば、

「これは花です」、          「それは犬です」、         「あれは家です」
“This is a flower”              “That is a dog”               “That is a house”

“Esto es una flor”             “Eso es un perro”           “Aquello es una casa”


                                         「どれが動物ですか?」
                                           “Which is the animal?”

                                            “Cuál es el animal?”

といった具合です。(上が英語、下がスペイン語) 「どれ」には、強調のためにいつも“が”が添えられますから、「どれは・・・?」という言い方は存在しません。

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 またその仲間に、「この」、「その」、「あの」、「どの」があります。

「これ」、「それ」、「あれ」、「どれ」は主語や目的語になり得ますが、「この」、「その」、「あの」、「どの」は形容詞的に使われ、次の名詞を修飾するもので、主語や目的語にはなりません。

                例えば、

「この花はバラです」、  「その犬は小さいです」、 「あの家は安全です」
“This flower is a rose”         “That dog is little”          “That house is safety”
“Esta flor es una rosa”     “Ese perro es pequeño”    “Aquella casa es seguro”

                                             「どの車がポルシェですか?」
                                                 “Which car is a Porsche?”
                                                “Qué coche es un Porsche?”


そうですね、英語には、「これ」と「この」、「それ」と「その」などの区別はなく、「その」「あの」も同じく“That”ですが、下欄のスペイン語には、日本語と同様にそれぞれ種別分けされた言葉があります。


   
      山のようにある、《「こ」「そ」「あ」「ど」コトバ  》

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「これ」「それ」「あれ」「どれ」や「この」「その」「あの」「どの」以外にも、日本語には多種多様な「こ」「そ」「あ」「ど」コトバがあります。それらも一般的に「こ」は近く、「そ」は少し遠く、「あ」はとても遠く、そして「ど」は質問用として使われます。以下に、その一部をご紹介しましょう。


  「ここ」、 「そこ」、 「あそこ」、 「どこ」
  (here)       (there)      (over there)     (where?)


    「こっち」、「そっち」、 「あっち」、 「どっち」
    (this way)    (that way)      (that way)   (which way?)

      「このへん」、「そのへん」、 「あのへん」、 「どのへん」
     (around here)   (around there)    (around there)  (which part?)

「こんな」、 「そんな」、 「あんな」、 「どんな」
(like this) (like that) (like that)     (what kind of?)

    「こういう」、 「そういう」、 「ああいう」、   「どういう」
     (like this)     (like that)        (like that)          (what kind of?)

「これだけ」、 「それだけ」、 「あれだけ」、 「どれだけ」
(only this)   (only that)       (only that)       (how much?)

・・・など、そのバリエーションは数限りなくあります。その習得は会話を通じて、少しずつ覚えていってください。なおかっこ内の英語やスペイン語はわかりやすくするために添えてみたもので、ニュアンス的に少し違うものもあることをご了承ください。

またそのアクセントは、どれも「こ」「そ」「あ」は最初の音が低く、「ど」は最初の音が高く発音されることに注意してください。


         最後にちょっとした注意点をいくつか!

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冒頭でお話ししたように、「こ」「そ」「あ」「ど」は物事や人などを言い表すために使われますが、なかでも時間の感覚を指し示す場合が少なくありません。

例えば 「これから」「それから」「あれから」「いつから」の場合、一体何を意味しているのか首をひねってしまう人も多いでしょうが、実はこの「これ」や「それ」は時や時間を指し示しています。 つまり「これから」は、英語で“from this moment”、「それから」は“from that moment”の意味なのです。

ところがそうは言っても「この間」は“this moment”ではなく、“the other day”ですから気をつけてください。ただし「その間」「あの間」はほとんど使われません。

それから「あの」「あれ」などは秘密の事柄や揶揄する場合にも使われます。たとえば「この世」は現世、「あの世」は来世(死後の世界)であり、「あそこ」は性器を意味したりするので注意してください。(笑)

また時々、親しい人との会話の中では「これは」が「こりゃ(あ)」、「それは」が「そりゃ(あ)」に変化したりもします。これらも会話を楽しみながら、時間をかけて一つ一つ習得していくしかありません。 あせらずゆっくり行きましょう! 


          あなたの健闘を心より祈っています!!


             では次回をお楽しみに!!

                 
ーーー 次回は第27回 第三章 日本語、コノ表現 & その極意!!
  

               その11、命令形と「・・ください!」
                     

 を、お届けするつもりです。


               ▽    ▽


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