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気になった、忘れたくないノートを集めています。
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#心理学

「子どもの学習意欲をどう高めるか 原因帰属」 臨床心理士への随録

心理学での「原因帰属」とは、出来事や行動の原因を推測し、因果的な解釈を行うことを指します。様々な帰属理論は、認知や推論の個人差や歪みを明らかにするための視点のひとつとして、日々の生活に役立っています。 例えば、花瓶を落として割ってしまった時、私たちはその原因を「自己の不注意のため」「手を滑らせてしまったため」「誰かから突然声をかけられたため」「運が悪かったため」などと考えます。この原因を推測することが帰属です。ハイダーの理論で言えば、「自己の不注意のため」と「手を滑らせてし

「メンタルケアの基本は呼吸法にある」 臨床心理士への随録 心理学

この前ひさしぶりに人前で話をする機会があり、袖で自分の出番を待っている間にもの凄く緊張してきて、心臓がバクバク高鳴りしたんです。「いつ試すの?今でしょ(古い)」とばかりに漸進的筋弛緩法を実践してみたら、本当にすぐに収まったんですよね。びっくりしました。 漸進的筋弛緩法とはジェイコブソンが開発したリラクセーション法で、体の一部の筋肉を一旦緊張させた後に一気に弛緩させ、その筋感覚を感じ取ることで更に深く弛緩させることを目的とします。振り子の原理です。ある事象に対して生じた右に振

分析ではなく、理解しようとする 「心理臨床講義」伊藤直文編 臨床心理士への随録 心理学

カウンセラーがクライエントを目の前にしてとる、分析と理解の姿勢とは。 分析の姿勢は、自分が相手に入っていっていません。自分を保守して刺激を感受することを避けている状態。一方で理解しようとする姿勢は、クライエントを自分の中にも流し込んでいく感じで、同調とも同化とも違うけど、なんとかわかろうと努力している状態です。言葉で説明するのはとても難しく、正確に表せていないけれども、このふたつの姿勢は全く違うもので、クライエントにも完全に伝わってしまうものだと思います。自分がクライエント

突破力〜無理なく限界を突破するための心理学〜 DaiGO

 本書は、”自分の思考のクセに気づき、効率よく成功に導くための方法論”です。人間には、気づかぬ間に心を乗っ取り、間違った行動へと導く「思考のクセ」=バイアスがかかっている。しかし、ほとんどの人間はこのバイアスの存在を知らず、頑張ればなんでもできると思って、時間を消耗している。  まず、このバイアスは大きく分けて2つの問題点に集約される。一つ目が『現状維持バイアス』自分の心に変化への恐怖を植え付け、いつの間にか、行動を縛り付けてしまう。これは、人間が狩猟採取をしていた時代に植