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絵について その2ーB ...色数の多さ少なさについて

パステルは、色数を多く用意しますが、これは色を薄めたり、のばしたり、重ねたりしにくいからで、どんな絵具も色数が多ければ良いというものではありません。一般的にパレットで色を調整できる絵具は、できるだけ色数を少なくすべきです。仮に10色をパレット上で薄めたり、メデュームを混ぜたり、重ねたりすることを考えますと、実に数多くの組み合わせの変化が可能だからです。
ですから、色数を多くすればするほど、作業が煩雑になってしまいます。15色以内が理想的です。学童用絵具も、マチスやルノワールのパレットも同様の考えに従っています。

反対にパステルは、調整し終った色で、即絵の色となりますので、色数が多くなります。”パステルの絵具箱”とは、”色の倉庫”ではなく、文字通りの”パレット”なのです。

画材やその描き方の原理原則は、1つないし単純なのですが、与えられた条件や個々の特性により、違いや個別性が出てくるのです。何が一般的(平等性)で、何が特殊的(差別性)かをよく理解することによって、絵具やその描き方が、少しずつ見えてくるはずです。


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ネロリ  渡辺藤一

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