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108\\\ 呼吸法のたくらみ~*その1


~ただの空気を『気のエネルギー』に変える、のお話し~


「呼吸」なんて、生きている人であれば誰でもやっているものですし、わざわざ学んだり教わったりしなくても、ちゃんとやっているものです。ですから、あえてわざわざ「呼吸法」を研究したり練習をするというというからには、そこに「何かを求めて」いるに違いありません。あるいは呼吸法の中に含まれている「秘密」があることを知っているからかもしれません。


それでは、呼吸法(呼吸法に関すること)ばかりをやって日々を送っているぼくが呼吸法に何を求めているのか? という説明を求められたとしましたら、「それは、ただの空気を『気のエネルギー』というものに変えるためですよ」とお答えをするでしょう。


呼吸法とは、どこにでもあるただの空気を身体の内部に取り入れて、集中させたり圧縮をかけたりしてゆくことをいたします。そうなるとただの空気だったのがパワーを持ち始めますので、呼吸法とはその技法のことなのです。


吸い入れた空気は、身体の中で「気圧」と「気流」を持ち始めるようになります。それがパワーの原理です。そうなるために、吸い入れた空気に意識を向けたり、息を止めて圧縮させたり、思い通りのところに集めるようにしたり、身体のどこかに流れるようにしたり、緩めたりをさせたりする練習をしてゆきます。


こんなことをしてゆきますと、だんだんと空気に対して『情』とい感情が出てくるものです。自分の思い通りに動いてくれたり静まってくれたりしている空気を見ていて、そこにだんだん「自分が育てた空気だ」という気持ちが起きて来るものです。


自分になついてくれる可愛いペットのような「空気」になってきてくれるようなものですね。しかし、ただの空気を『気のエネルギー』にしてゆくのはやさしいものではありません。情を感じて可愛がっているだけでは健康法にもなりません。


ふつうの空気は1気圧しかありません。この気圧を1気圧以上のものにしてゆきませんと、パワーにはならないののです。それには集中と圧縮をかけて強い空気になってもらわないとなりません。まるで自分が教育ママにでもなったかのようです。そうしないとただの深呼吸の練習で終わってしまいますから。


ただの空気をどうしたらパワーのある空気、つまり『気のエネルギー』に成長してくれるのか? あたりが「呼吸法のたくらみ」というものです。ただただ深呼吸なんかを繰り返していても『気のエネルギー』にはなりません。


いろいろやってきて分かったことですが、ただの空気にも、(陰)(陽)や(+)(-)や(S極)(N極)のような「二極」がありまして、このふたつを「合わせたり」「反発させたり」することで、ただの空気が『気のエネルギー』に成長していってくれるようになるのです。


「空気」というと、ただ「ひとつ」というもののように思われますが、これをあえて二極(ふたつのもの)にすることで、いろいろと面白いことが出来るようになってゆくのです。そういうことに気が付いたのは、空気の中にあるのではなくて、空気を取り入れる身体の側にあったという発見でした。


自然界の中で、ただの空気だったものが、何かのことで『気のエネルギー』に変わるという現象などは決してありません。これは、人間が空気と関わっていって、何かしらのこと(意念の作用や呼吸法などの技法)をしないと、このようなことにはならないものです。こう考えると、人間は、とっても面白い、神秘的な存在なのであります。(続きます~)


「呼吸」のつくり方。

しらのゆきひと///呼吸のデザイナー

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