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買ったけど読んでない本の紹介話

 私は1年に300冊の本を読むくらい、そこそこに読書をしている人間でした。

 今は仕事をしてますし、あまり読む時間を作れていません。ただ度々本屋さんに行きたくなる気分の日があります。

 昔の話ですが、4,5年前くらいに森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」の文庫版を読みまして。それが森見さんの著書とのファーストコンタクトだったのですが、少し古風な中に垣間見える、現代的な組み立ての文体に惹かれて好きになりました。

 そんな訳で、この間買った本の7冊中の4冊は森見さんの著書です。有頂天家族、有頂天家族 二代目の帰朝、四畳半王国見聞録、四畳半神話大系でした。2ヶ月位前に買ったのですが、まだ1Pも読み進めてません。読書家にあるまじき愚行...本に対する冒涜では...?

 四畳半シリーズって凄い面白そうですよね。森見さんの本は、「あれっ!?あの本で登場した人がこの本にも!」となる事が多い本です。四畳半シリーズは、前に読んだ本の登場人物がいかにも出てきそうで、とても期待しています。

 この、読んでる人だけが分かるファンサ的なもの、私は大好きです。初見の人にとっても、どの作品から読んでも楽しんで読む事ができるこの二刀流の工夫が魅力だなと思っています。

 読んだ森見さんの本の中で好きなのは、「ペンギン・ハイウェイ」ですね。
 この本は独立していて、他の本にいるキャラが出てくる事のない、本当に1冊読み切りの本です。 

 この間映画化されていませんでしたかね?それからもう魅力たっぷりな作品である事は保証された様なものですよ。ちなみに、生まれてこの方、映画館に行った事ないんですけど...

 「ペンギン・ハイウェイ」は簡単に言うと、何故かペンギンが生まれ始めた街で、小学4年生の主人公の男の子がそのペンギンを研究するお話です。

 この「絶対不幸な結末にならないだろうと推測させる平和感」が好きですね。勿論不幸な結末を迎える話も好きですが、明るい気分で読むには「ペンギン・ハイウェイ」がとっておきです。
 例えば山田悠介の「リアル鬼ごっこ」は公園のベンチで、心地よい日差しを浴び、セロトニンを排出しながら読む本ではありませんものね。

 森見さんの本は、そんなルンルンワクワクな気分の日や、そんな日にしたい時に読むと幸福になれる本かなと感じます。
 いや、中でも「夜行」はちょっとシリアスな本かもしれませんね。

 取り急ぎ、「ペンギン・ハイウェイ」は映画化もされましたし、森見ワールドにのめり込むきっかけにはとても良い入門書かなと思いますので、図書館や本屋さんで見つけたら、買ってみるなり読んでみるなりして頂ければ良いかと思います。

 鴨川ホルモー(著 万城目学)が読みたくなってきたので今日はこの辺で。

若葉百々

 

  

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