「宗教は柔らかく、親しみやすい」ロゴ作者・濵田こころさん㊥
《文化時報の創刊100周年記念ロゴを制作した京都芸術デザイン専門学校2年、濵田こころさん=取材当時(19)=ら学生たちは、制作に先駆けて昨年9月、文化時報からのオリエンテーションを受けた》
――オリエンテーションを受けて、文化時報にどのような印象を持ちましたか。
「100年も続いてきたことに驚きました。長きにわたって必要とされ、愛されてきた新聞なのだと感じました。『社会と宗教をつなぐ』というミッションにも心を打たれました」
――宗教に対するイメージは変化しましたか。
「はい。難しいとか固いといった近寄りがたい印象を持っていたのですが、想像していたよりもフランクだなと思いました。社会活動を通じて人々に寄り添いに来てくれますし、そうした柔らかさや親しみやすさを、ロゴのデザインにも出したいと思っていました」
――きょうはロゴ入りのポスターとチラシをお持ちしました。自分の作品が使われているのをご覧になった感想をお聞かせください。
「ようやく実感が湧きました。採用されたと伺った時に『本当かな?』と思っていたので。めちゃくちゃうれしいです。母に見せます」
《幼い頃から絵本に親しみ、絵を描くのが好きな少女だった。高校3年の夏に『絵から何かにつながる仕事がしたい』と、一念発起して進路を変更。京都芸術デザイン専門学校に進学した》
――学校ではどのような勉強をしているのですか。
「グッズデザインを専攻しています。今はゼミの課題として、オリジナルの絵本とキャラクターグッズを作り、販促まで行う勉強をしています。人は、好きな物が手元にあると、力が湧いて元気になります。それを自分で作れるのは楽しいですし、人を元気にしたいという気持ちがあります」
――苦労されていることも多々あるのでは。
「そうですね。入学してすぐ、思っていたよりも自由に絵が描けないのだと痛感しました。自分の好みよりも、クライアントの好きなデザインを追求しなければならないので。それでも、制限のある中から上手に表現できたときは、また違った楽しさや面白さがあると分かりました」
(㊦に続く)