出発

たくさんけんかして、
たくさん仲直りした
あの日々

何も考えず
ただ毎日を全身で生きていた

草が生い茂る原っぱを
裸足で追いかけっこした日

真っ黒になった僕たちを見て、
大人たちは驚いた

目にあざをつくって喧嘩をした日
先生はあきれていた

でも次の日は
もっと仲良くなった

こんな日々ももう終わる

これから君にも僕にも
たくさんの出会いがある

たくさんのことを見て聞くだろう

そしてまた今日のように
たくさんの別れがあるだろう

悲しいこともあるかも知れない

死にたくなることもあるかもしれない

その時、君のそばに僕はいることができない

でも気がついてほしい

僕が君の心の中にいることを

心が折れそうになったら
僕のことを思い出して

楽しく遊んだあの日々を
思い出して

きっと心が優しさに包まれる

それだけで未来を生き抜けるはずだから

僕との思い出が君の人生の役に立ちますように

そう願っている