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父親461日目:今日も「こっちー」

引き続き、今日も息子君の「こっちー」が続いている。
ちなみに、息子君の「こっちー」は、行きたい方角を示すだけではなく「それとってー」という意味も含まれている。

ご飯を食べていた時のこと、食卓のどこかを見つめながら「こっちー」と訴えてくる。

スプーンを手渡す。
(ウンウンウン)
当たりだったらしい。よかった。

しばらくして、また「こっちー」と訴えてくる。
なんだろう。テーブルの上に置いてあったビスケットを渡してみる。
(ウンウンウンウン)
おぉ、それか。ごはん中だから後で食べようね。

またしばらくして、「こっちー」
さぁ、難しくなってきた。なんだろう。
再びスプーンを渡そうとする。
(ブンブンブンブン)首を振る。全力で違うらしい。

ティッシュ?
(ブンブン)「こっちー」
どっち??
お皿を持ち上げようとしたところで、すかさず
(ブンブン)「こっちー」
うーん。わからん。

あと、テーブルの上にあってまだ渡していないのは、妻のマグカップくらいか。でもこれは陶器市で買った、ちょっといいやつだから、まだ息子君に渡すわけにはいかないので、見えていないふりをする。

「こっちー」が通じないことで、フラストレーションが溜まってきた息子君。顔色が険しくなってくる。
これはまずい・・・と思って、デザートにしようと思っていたパンケーキを息子君の死角から取り出す。

(はぁぁぁぁ!)
こっち―が示していたものとは違ったらしいけれど、お眼鏡には叶ったらしい。

「こっちー」
便利な言葉だなぁ。解読むずいけど。


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