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あめ色の向こう側

今日は久しぶりにじっくりとカレーを作った。

妻が出産のために実家に帰省してからというもの、食事は手抜きをするばかりで、あまりきちんと手をかけて料理をしていなかったのだけれど、ふと思い立って、じっくりと手をかけてカレーを作ることに。

私が思うカレーを美味しく作るコツはたったの2つ。
タマネギをどれだけ丁寧に炒めることが出来るか。
どれだけ丁寧にアクを取れるか。
たったこれだけだと思う。


極端なはなし、タマネギやお肉、それにカレールーの入っていれば、カレーとしては成立する。このところずっと15分で作ったカレーを食べていたけれど、それでもカレー欲求はそれなりに満たされていた。

しかし、美味しさを追求しようと思えば、あめ色タマネギは欠かせない。さらにアク取りも欠かせない。


というわけで、今日は徹底してタマネギを炒めることに。
大きめのタマネギを2つ。
繊維を断ち切る方向に薄くスライスして、鍋に投入する。
中火くらいでとにかく炒める。
途中、水分がなくなってきて焦げ付きそうになったら、少しだけお水を足して炒め続ける。
焦がさないように、でもきちんと色が変わっていくようにしっかり炒める。

どんどん炒めていくと15~20分くらいで茶色くなっていく。
さらに炒めていくと、いわゆるあめ色のタマネギが完成する。

しかし、まだここで終わりではない。

あめ色の向こう側があるのである。
これは妻に教えてもらった方法なのだけれど、あめ色になったところで次の工程に進めるのではなく、さらに炒め続けるのである。

あめ色がどんどん濃くなって、茶色というか黒っぽくなるまで炒め続ける。
間違っても焦げ付かせてはいけない。時折水を足しながら、丁寧に炒め続けていくと、タマネギは原型がなくなり、最終的にはポロポロとしたフレーク状に変わってくる。色も黒に近いこげ茶になってくる。そこまでくればタマネギは完成。(あめ色になったところから、さらに20~30分くらい)

後は普通のカレーを作る工程と同じ。
(今回は、お肉を炒めた鍋で、お肉を一旦取り出してタマネギを炒め、
 そこにトマト缶、ジャガイモ、ニンジン、カレー粉を加えさらに炒め、水分が無くなったところで、改めて水をたし、20分ほど煮込む。その後、カレールーを追加して、15分ほど煮込んでひとまず完成)


たまに欧風カレーとか、ホテルのレストランカレーなどで、かなり濃い色のルーを見かけることがあるけれど、タマネギをあめ色の向こう側まで炒めると、あの深い色のルーになる。

そうやって丁寧にタマネギを炒めつくしたカレーは、本当に味が深くてコクがあって美味しい。食べるのがもったいないくらい美味しい。
でも美味しいからバクバク食べちゃうのだけれど。

さぁ、明日から毎日カレーだ。


そんなこんなで、私が父になるまで
あと、23日。



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