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SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

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学習型スパムAI「ツナミ」がインターネット回線を蹂躙して四半世紀。 事変以前の高速通信網は帯域のほとんど100%を「ツナミ」の流すスパムに埋められた結果、通信速度が極限まで低下。…
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記事一覧

#1 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

学習型スパムAI「ツナミ」がインターネット回線を蹂躙して四半世紀。 事変以前、世界を覆って…

へちま人
3年前

#2 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

「昨日、ネットが不通になったあと警察が来て、うちに原因があるんじゃないかって」 自治体は…

へちま人
3年前

#3 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

「うん、今日はミノルの家で泊りがけで勉強会することになったから……大丈夫。また連絡するよ…

へちま人
3年前
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#4 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

ミノルの住む団地の1階は商店街になっている。 かつて商店街は閑古鳥が鳴いていたというが、タ…

へちま人
3年前

#5 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

ミノルの家の前まで来ると、男はサーバを箱から出して持ち上げた。 「重いぞ。持てるか」 「は…

へちま人
3年前
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#6 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

目が覚めると、タカシは床に横臥していた。 昨夜、作業完了とともにそのまま眠ってしまったら…

へちま人
3年前

#7 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

「お前ら、やったなあ」 4人がサーバを返しに来ると、野手無線の店主は笑顔で出迎えた。 「小学生でツナミ相手にタイマン張ったのなんて、お前らくらいだろうなあ。とにかく、よかったよ」 店主に挨拶を済ませると、4人は団地の広場に出た。 広場のすみに、電話ボックスが6つ並んだ一角がある。朝の時間だというのに、常にどこかのボックスは使われている。 4人はその横に自転車を停めていた。 晴れているが、冬の朝は寒い。 4人とも息が白い。 「やったな」 自転車の前まで来ると、コウタが拳を出した

#8 : SF小説 インターネット蹂躙AI「ツナミ」

秘密基地に登ると、タカシはLANケーブルに繋がっているタブレットを外した。 受信メールの残り…

へちま人
3年前
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