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【#才の祭】*小説作品投稿*アネモネ前編
初めての小説の投稿です!
ようやく完成しました💦
どぞ温かい気持ちで読んで頂けると嬉しいです(*^^*)
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「この変にあったんだよなー?確かここに、、あった!」
押し入れには大量の段ボール箱
そこを掻き分けて取り出したクリスマスツリー、枝があちこちに向いていてた
明日はクリスマス!そして引っ越し
本当はツリー出すつもりも無かったけど、、
「ママー!クリスマスツイーすごいねっ!」
3歳になった娘がクリスマスをとても楽しみにしていた
「クリスマスツイー?ツリーね!サンタさん来てくれるかな?」
それより、この大量の段ボール、、パパのよね?一体何をこんなに隠してるのかしら?覗いちゃおーっ
押し入れの段ボールを1つ取り出し、中の梱包材を広げてみたら、中には同じジャケットのCDが10枚
ジャケットに『アネモネ』と書いてある
懐かしい!!!パパがバンド組んでた時の!確か脱退する前の最後のCDだったかな?
パパとの出会い
それは、都内の小さなライブハウスだった
。
。
。
「君、初めて見る顔だね」
声をかけられ振り向くと"V"(ヴイ)とゆうバンドのボーカル"たくみ"がいた
「は、初めまして。実は、、私一人でステージに立つの初めてで」
ステージの裏
自分の出番を待っていた
緊張で声が震えてしまう
しかもあのVのボーカルさんと対面するなんて
Vは結構有名で、ファンも多い
今日はメンバーの方は見当たらなくて、一人のようだった
「まじか!?それめっちゃ緊張するね!でも楽しんでやれば大丈夫だよ。それで名前は?」
「あ、えっと、えりなです」
「俺、たくみ。いつもはバンドだけど、今日は俺も一人で歌うんだ、頑張ろうな」
彼は誰に対しても優しく接してくれて、それでいて歌もギターも上手くて、、
客席前列には、Vのファンであろう女子がたくさん来ていた
やっぱり場違いだよなぁ、、、
実は私ともう一人、ボーカルの子が居たんだけど
地元に帰るからって突然辞めちゃって
だから急遽一人でステージに立つことになったんだ
あっという間に初めてのステージは終わり
いそいそと帰り支度を済ませ、私はトイレに駆け込む
出来栄えは
ボロボロだった、、
私に歌の才能なんてないんだ
それが分かっただけ良かったのか
悔しくて泣くだけ泣いた
思わず強めにトイレのドアを開けた時誰かとぶつかる
「痛ぁぁー。、、あ、えりなちゃんお疲れ様!凄く良かったよ!この後打ち上げあるん、、だ、けど。どうした?」
たくみさんだった
「わぁぁごめんなさい!私、疲れちゃったみたいで、先帰りますー!あはは!お疲れ様でしたー」
無理にテンションを上げてこんな無様な姿を隠そうとして変な人を演じた
「待って待って!今荷物取ってくるから、そこで待っててねー!」
まさかの展開、、たくみさんに止められ、しぶしぶライブハウスの前でぽつんと立っていた
たくみさんが来て、とぼとぼと歩いて駅に向かう
「ファンに見つかったら、後で怖い思いしたりしません?」
「そしたら、新しいメンバーですって言うよ(笑)」
私は苦笑いして話しを変えた
「たくみさんって完璧ですよね。歌も、ギターも上手くて尊敬です」
「そんな事はないんだよ。音楽って、いくら上手くても、何を伝えられるかが大事だと思うな。」
やっぱり言う事違うなぁー。なんてぼんやりしていたら
「えりなちゃんは、歌詞を一つ一つしっかり伝えようってしてたね。心に響くってゆうか、だから凄く良かったよ」
褒められた、、
初めて私の歌が褒められた
たくみさんの笑顔を見てると
なんだか私まで嬉しくなる
「じゃ、俺はここで!作曲のこととか、それ以外でもいいし、、何か分からない事あったら連絡してよ!」
連絡先を交換した
「ありがとう!ございます、、」
「いいよ、気を使わないで!それじゃ、お疲れ様!」
「それじゃあ、おつかれさま」
たくみさん、優しい人だなぁ
次はいつ会えるかな
このことがあって
私とたくみさんは、とても仲良くなった
そして、1年後にはお付き合いをするまでに
音楽について話したり、好きな映画やアニメ、食べ物の話し、趣味も似ていて
私達は本当に自然体でいられる大切な存在だった
クリスマスのあの日までは、、、
《クリスマスまであと1か月》
あれ?お母さんから電話だ
えりな『どうしたの?』
母『もぉ、連絡しても返事なくて心配してたんだから!おばあちゃんの体調が良くないんだよ。お願いだから、もう音楽はやめて帰っておいで!きっとおばあちゃん、えりなが帰ってきたら嬉しいって泣いて喜ぶよ』
えりな『、、、。私ね、今お付き合いしてる人がいて、彼を今度紹介したいなー!』
母『えりな?もうそろそろ、将来を真剣に考えて。彼はあなたとの将来を考えてくれてるの?私はあなたの幸せを思って言うけど、帰ってきなさい。』
えりな『、、、分かってるよ。私だって遊びで上京したわけじゃないんだから、、』
私の幸せ、か
たくみさんとずっと一緒にいられたら
私はそれだけで幸せだな
上京して3年経った
自分には音楽の才能が無いことに気付いているから、この先どうするか考えているところだった
たくみさんに将来の事、聞いてみようかな?
なんて言ってくれるだろう
将来は俺と結婚してくれ、とか?
明るい未来ばかり妄想が膨らむ
このまま二人でいられたら
どんなに幸せかな
そう思っていた
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後編に続く
#才の祭 #才の祭小説 #恋愛小説 #小説
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