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映画「泣く子はいねぇが」を観て、明日の自分を励ます

仲野太賀主演、佐藤快磨監督の「泣く子はいねぇが」を観た。是枝裕和の企画協力というのと、最近ドラマで観ている中野太賀の主演というのが気になって。

とても、よかった。いろんな感情がじわじわと伝わってくるんだけど、先が読めないので感動してる暇もなくハラハラドキドキして、終わった瞬間に一気にいろいろな気持ちが込み上げて、折坂悠太の音楽も影響して涙が出てきた。

どうしようもなくなったとき、一時的に逃げることはできるけど、逃げ続けることはやっぱりできない。頑張ってまた向き合おうと努力しても、そう簡単には上手くいかない。それでも、思った通りにはならなくても、周りの人と、そして自分の中で折り合いをつけながら、立ち直るしかない。

自分の性格や過去にしてしまったことを変えることはできないけれど、これからどう生きるかはきっと変えられる、主人公「たすく」のこれからの人生を応援したくなる映画だった。後半のお遊戯会のシーンあたりからラストシーンまでは胸が締め付けられそうになったけど、エンドロールに入った瞬間の「確かじゃないけど、春かもしれない」で、ああきっと大丈夫なんだ、と思えた。

主題歌:折坂悠太-春
https://youtu.be/LNgvNiUx4IU

ちなみに、始まって最初の感想は、とにかく「なまはげ怖すぎ」。あんなに怖い見た目で家に入ってきて大きな声で叫ばれたら、自分が子供だったら絶対トラウマになる、すごい迫力。映画の舞台である秋田県男鹿市の伝統行事で、200年以上の歴史があるらしい。

かつては子供に号泣され、逃げられ、来訪神としてその役割を全うしてきたなまはげが、映画の後半には違った様子で描かれていたのも、とても印象的だった。GoProを頭に付けた子供に真正面から撮影されたり、家族みんなで家の前で記念撮影をすることをお願いされたり、と。伝統を守ろうという想いと、時代の流れとともに伝統をそのままでは守れなくなってきている現実との葛藤が、いろんなところで起きているんじゃないかなと思ったりもした。

画像:映画『泣く子はいねぇが』https://nakukohainega.com/


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