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【スコープ】筋トレすると死亡・疾病リスクが減少 でもやりすぎには注意!

筋力トレーニング(筋トレ)を実施すると死亡・疾病リスクが減少するものの、やりすぎには注意―

 東北大学大学院医学系研究科の運動学分野門間陽樹講師と早稲田大学の川上諒子講師・澤田亨教授、九州大学の本田貴紀助教の研究グループはこのほどこんな研究成果をまとめた。同研究グループはこれまでに公表された筋トレと疾病・死亡との関連を検討した追跡研究結果を網羅的に収集して分析。それらの結果を統合解析した結果、筋トレを実施すると、総死亡・心血管疾患・がん・糖尿病のリスクは10〜17%低い値を示した。また、総死亡・心血管疾患・がんについては週30〜60分の範囲で最もリスクが低く、糖尿病については筋トレの実施時間が長ければ長いほどリスクが低くなることがわかったという。

 ただ、筋トレの実施時間が週130〜140分を超えると、総死亡・心血管疾患・がんに対する好影響は認められなくなり、むしろリスクは高い値を示したという。研究グループは今回の研究結果について、筋トレの長期的な健康効果を示すものの、“やりすぎる”とかえって健康効果が得られなくなってしまう可能性を示唆する重要な知見だとしている。この研究成果は、スポーツ科学・医学分野をカバーする医学雑誌「British Journal of Sports Medicine(ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン」」(電子版)に掲載される予定だ。


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