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DuneのMint Momentが持つ可能性について

オッス、未来のチャンピョン。
ぐっさんです。

先日、弊社でオンチェーン分析ツールDune Analyticsの日本コミュニティDune Japanを立ち上げました。Dune JapanではDuneのドキュメント公開やmeetup、ハッカソン的なもの、色々やっていく予定です。

今後もDuneやオンチェーン分析に関する発信を続けていくので是非ウォッチ・フォローしてください。

今日は先日19日発表されたDuneの新機能Dune Momentに関して、個人的に感じている可能性を書いていきます。


Mint Momentについて

Mint Momentの機能はめちゃくちゃ簡単にいうとDuneのクエリのスナップショットをmintして保存・コレクションできる機能です。mintすることでクエリの作成者に収益(0.000333ETH/1mint)が入ります。

Mint Momentの機能についてはDune Japanの方でも取り上げてますので、詳細を知りたい方は下記のツイートを見てください。

現状のMint Momentはこんな感じで、シンプルなビジュアライズされたグラフなどの画像になっています。ちなみにattributeにはCreator、Dashboard slug(ダッシュボード名)、Timestampが含まれています。

https://opensea.io/ja/assets/base/0xdc6b3687d5d9ada19faad9e782e3ece41e1da7ba/174

mintするメリット

多くのユーザーにとって、mintすることのメリットってなんだ?というふうになっていた気がします。Mint Momentではmintするメリットを下記のように言っています。

お気に入りのクリエイターをサポートする。
NFTとしてチャートを鋳造することで、データの背後にあるクリエイターを直接サポートすることになります。 NFTの鋳造枚数に制限はありませんので、お好きなだけ鋳造してください。 ミント1つ1つがクリエイターの収益に貢献し、コミュニティへの貢献が報われます。

歴史の一部を所有する。
チャートを作成することは、オンチェーンの歴史における重要な瞬間を捉えることです。 Baseが取引高5億ドルを達成したような重要なマイルストーンであれ、あなたの心に響くユニークなビジュアライゼーションであれ、これらのNFTはデジタルコレクションの一部として大切に保管したり、様々なプラットフォームで取引することができます。

Introducing "Mint Moment" – Capture and Collect Data Insights as NFTs
(日本語訳)

この機能自体はmirrorやparagraphのブログ系のdAppsにある記事のmint機能に近いです。これらのブログ系dAppsのNFTは深いインサイトなどがある記事をmintすることで「自分がこの記事を初期から見つけていた」というある種のステータス性のあるNFTになります。有名になったバンドをインディーズの頃から応援していたと主張する感覚に近いです。

ただ、Duneのクエリやダッシュボードはそれ自体がインサイトを持っているというわけではないことが多いです。つまり、その情報からインサイトを発見することがほとんどなので、クエリのNFTを持っていてもステータス性があるかという若干微妙です。

なので、どちらかというとある瞬間をmintする方が近いかもしれないです。例えば、uniswapのswap回数が100億回になった瞬間!とか取引量が10兆ドルを超えた瞬間!とか。なのでこっちは、youtubeの登録者数が100万人の瞬間を配信で迎えるあの体験に近いかもしれないです。

ちなみにMint Momentが出た時、下記のようなツイートが出ていて素敵でした。

あくまでもメモリアルな体験としてmint機能があるというのが現状ですが、もう少しエコシステムのために活用できる別の展開もあるんではないかなと思っています。

Mint Momentの可能性

フォーク元への収益還元

まず、mintで発生する収益に関してですが、DuneのクエリにはForkという機能があります。すでに、Dune上で作成されているクエリを自分の手元で編集するために複製することができる機能です。

元のクエリのコード内容を若干修正して自分で活用したり、参照する際に元クリエイターの編集による影響を受けないようにするためにフォークをして自分の手元に残すことは結構な頻度であります。

ブログ系dAppsと違って人のものをそのままコピーすることを是としているので、mintされた瞬間の収益をFork元に還元するのは、アリだと思います。

もちろん、これはNFTのロイヤリティ問題みたいなもので、収益を得る側はmintされた収益を最大化するため、Forkせずにコードをコピぺするという可能性は十分あります。なのでそれはそれとして、何か別の手立てを用意する必要があるかもしれないです。

データ参照時の還元

これは可能性の中でも今後醸成されるナラティブの可能性です。

Web3系のブログや記事を書く際に他のユーザーが作成したダッシュボードやクエリを添付することはよくあります。この時、これまでは参照元のリンクを貼るくらいしかできなかったわけですが、NFTを発行して作成元に投げ銭的/謝礼的な形で、報いることができます。

ちなみに今度弊社で出す記事でも他のユーザーが作成したDuneのクエリを参照していますが、参照したクエリについてはmintしてます。

ブログアプリとの連動

mirrorやparagraphに保有しているNFTをそのまま埋め込めるようにして、ブロックチェーンベースで参照関係を見れるようにしたら面白いですよね。

記事のNFTやDuneのNFTを記事に含めることでどの記事やデータがどれだけ参照されているのかを可視化することができますし、NFTプロジェクトに関する記事で検索をかけたときに、どのNFTプロジェクトがよくトピックに上がっているかなどの情報も追うことができます。

ただ本来のビジュアルでは、凡例のサイズも小さくキャプチャーがついてくるので、見やすいですが、現状のDuneのNFTの画像を見て分かる通り、データとしてはめちゃくちゃ見にくいです。

mint momentのNFTの画像
本クエリのスクリーンショット

そもそものmetadateにDuneのクエリのembedリンクを含めたりして、ブログアプリ側で参照時にはembedリンクを呼び出すみたいなのが必要そう。

さいごに

Duneの新機能Mint Momentに関しての可能性を書きました。クリエイターへの新しい収益機会として期待していますが、それだけでなくデータの参照性を高めるような機能として展開されることも期待しています。

また、自分も具体的なイメージがあるわけではないですが、Duneをアプリケーションのフロントとして活用できる術があるんじゃないかな〜とも思っています。

Duneはオンチェーン分析ツールですが、オフチェーンの情報を含めることもできますので、オフチェーン情報のmintをDuneですることができるようになります。これ使ってなんかできそう…と雑に思ってます。

こういうなんとなくのイメージを具現化する場所としてもDuneのハッカソン的なものをやっていきたいと思っています。

Twitter:0xguss3


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