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南極生活七十八日目

皆さんは南極と北極の違いをご存じだろうか。一応僕が知ってる違いは二つだけある。まず、一つ目は南極が大陸で、北極は海に浮かんだただの氷であるということ。南極の方が寒いのはこのことに由来している。そして、二つ目。南極にはいないが、北極にはシロクマが生息している。まぁホッキョクグマというぐらいだから当然といえば当然である。これらの違いは南極生活を始める前からすでに認識しており、南極化にも活かしてきたつもりである。大陸あるなしを南極化で表現するのは難しいとしても、特にシロクマのいるいないは強く意識していたので、南極化においてシロクマのぬいぐるみを置くということは断じてないし、これからもそのような行いはしない。南極と北極、一見似ている部分は多いように思うが、だからこそいかに北極と違うようにみせるかというのが南極化の醍醐味ともいえる。僕的には、南極化の過程において、日本っぽさを出さないであったり、アメリカっぽさを出さないであったりよりも、北極っぽさを出さないことが一番重要だと思う。だから、もし周りに南極化している人がいて、シロクマ関連の代物を扱っていたらその人はにわかだと思っていただいて構わない。南極化には南極化の流儀がある。

前置きはこのぐらいで十分だろう。今朝何気なく部屋を見回したときにふととんでもなく恐ろしいことに気づいたのだが、うちのエアコン、なんと日立の白くまくんなのだ。

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もう、悲しいを通り越してちょっとだけ笑ってしまった。だって自分の考えを真っ向から否定してるんだもんコイツ。ペンギンくんでもアザラシくんでもなんでもよかったのに、よりによって白くまくんとは。僕はどうしていいか分からず、とりあえず日立のホームページに飛んだ。白くまくんの公式キャラクターなるものがいて、キャラクターデザインもしっかり見た。プロフィールの欄には白くまくんがお茶目で好奇心旺盛だとか焼き魚が好きだとか、あと白くまくんのお母さんの趣味は北欧風タペストリー作りとか書いてあった。どんだけ人を馬鹿にすれば気が済むんだコイツは。大体なんで今の今まで気付かなかったのだろう。振り返ってみると、このエアコンは僕が高校三年生のとき、大学受験頑張りなさいと祖父が僕の部屋に取り付けてくれたものだ。僕は家電のメーカーなんて全く気にしないが、たしか祖父は、日立の家電しか買わない日立通。やられた。さすがに、南極化のためだけにエアコンを買い替えるのはやりすぎだし。この生活を始める前からすでに南極化の女神に見放されていたわけだ。

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