見出し画像

転職物語⑤ ㋩企業や業界などを絞りながら、転職先の企業を検索する

転職しようと思ったときには、ポジティブなものであれば当然ながら、ネガティブなケースでも「今よりも楽な仕事がしたい」というアプローチから、ある程度自分なりに企業や業界、業種で絞り込みをかけているものである。㋺でいろんな人に話を聞いたり実際の求人の案内を見ていたりすると、自分なりにこういう仕事がしたいとか、もっとまともな仕事をしたいとか、具体的に様々な思いが想起されるものである。

このフェーズが、結構楽しい。

旅行で言うと、丁度海外旅行でどこに行こうか決めている段階である。海外旅行というのは大概行く前の段階で旅程を決めて何に乗って何を食べて…と決めている段階が一番ハッピーであり、実際に行くと結構疲れてしまったりするものである。

同じように、この会社に行ってこんな風に仕事をするぞッ、と何だかウキウキするものだ。私も大体6か月くらいこのフェーズの楽しみを享受していた。

この時には就活の時に自分が如何に企業というものを知らなかったのかを痛感させられるものである。就活の時に受けていた企業=新卒採用をする企業であり、全部が全部新卒採用をしているわけではないから、そういう驚きがあるのは当然と言えば当然であるのだが、名前も聞いたことが無い会社なんかもかなりあって、新卒の時よりも転職するときの方が応募の母数が増えることは間違いない。これは転職のいいところだろうと思う。

ここで注意したいのは、「こういう仕事がしたい!」と思って転職をするタイプ(前向きな転職をする人である)であれば、下手に企業や業界を広げたりせずに妥協しないで調べてみる方が良い、ということである。

現職には選択時に何らかの妥協があったからこそ、今の不満なりなんなりが生まれ、それこそが自分を転職に突き動かしているのだということを認識せねばならない。就活のように時間の制限があるわけではないから、自分の行きたいと思う業界や企業を積極的に探し続け、なるべく応募のストックを増やしておくことが肝要だと私は思う。

また、前向きな転職であるなら「何をするのか」にフォーカスを当てて転職サイトで検索をしてもいいと思う。例えば、私だったら「書く仕事」というフォーカスの当て方だった。他にも、「人と喋る仕事」とか、「物を作る仕事」とか色々な区別はあろうが、そのあたりは個々人でヒットするところを考えていくべきであろう。

この「やりたい仕事」というのは自分の根源みたいなものが問われているような気もする。上手く言葉にできないのだが、自分がやりたいと思う事というのは自分の中にある何かが自分に命じているようなところもあると私は考えている。

世間ではそれを本能とか欲望とか呼んだりするわけだが、そういう生々しいものというよりはむしろ非常に爽やかで、ともすると「滾っている」印象すらあるものに私には思える。

私は書く仕事をしたいと散々思ってきたわけだが、考えてみるとこの「書く行為」というのも実は小さなころから勝手にやっていた。それは例えば作文とか小説とかいろんなところで私は書いていたのだ。それも、非常に楽しいままに。

だから、恐らく今大人になって「やりたい」と思っていることは、実はリミッターのかかっていない子供の頃に自然と「やっていた」ことなのではなかろうか、なんてことも思ったりする。

「人と話したい」という人なんかは小さいころやけにお喋りだったりしなかったろうか。

「モノを作りたい」という人なんかは小さいころプラモデルや砂団子を作ったりはしなかっただろうか。


「やりたいこと」というもののヒントは、小さいころの自分の素直な行動の中にあるのだと思う。(つづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?