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一次固有周期と建物の高さ【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は廊下の積載荷重について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

建築物の一次固有周期は、同じ構造形式の場合、一般に、建築物の高さが高いものほど長くなる。

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


建築物の設計用一次固有周期

建物は、1棟ごとに固有の周期を持っている。
これを固有周期というんだ。ちなみに周期の意味は別記事を引用したよ。

周期とは、「一定時間ごとに同じ現象が繰り返される場合の、一定時間のこと」です。例えば下図の構造物が、AからBへ揺れ始めます。このとき、A⇒B⇒A(AからBまで揺れて、またAまで戻る)までにかかる時間を周期といいます。

http://kentiku-kouzou.jp/taishin-koyusyuki.html
固有周期
固有周期

詳細は下記を読んでね!

建物の固有周期なんてどうやって求めればいいのだろう?
そう思うよね。
無理もない。ゼロ所長も同じことを思うよ。
実際、建物の固有周期を真剣に求めようと思ったら結構大変だ。
部材1本1本をモデリングして地震波を入力して解析しなければならない。

もちろん、そんな面倒なことは滅多にしない。
なぜなら便利な計算式があるからだ!

建築物の一次固有周期Tは下式で求めて良いことになっている。

T=h(0.02+0.01α)

hは建物の高さ、αは木造又は鉄骨造に対する高さの比を表すよ。
だから、鉄筋コンクリート造ではα=0になるから、RC造の一次固有周期は

T=0.02h

になる。

今回の問題はS造とRC造の違いは問われていないけど、同じ高さの場合、鉄骨造の方がRC造よりも固有周期は長くなるね。

以上のように、建物の高さが高いほど固有周期は長くなるわけだ。

固有周期と建物の揺れをイメージする

固有周期がいまいちわからない人は、建物の揺れとあわせてイメージすると覚えやすい!

超高層ビルのような高さの高い建物は、地震で揺れる時、「ゆーらゆーら」とゆっくり揺れる。
何となくイメージが湧くと思う。

一方、建物の高さが低いと、地震で揺れる時、「ガタガタッ」と小刻みに揺れるんだ。

だから問題文の通り、建物高さが高いほど周期(揺れ方)は長くなる、と分かるね。
計算式を忘れても、固有周期と建物の揺れをイメージできれば解ける問題だね。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 建築物の一次固有周期TはT=h(0.02+0.01α)で求める

  • 建物の高さが高いほど固有周期は長くなる

  • 超高層ビルのような高さの高い建物は「ゆーらゆーら」とゆっくり揺れる。建物の高さが低いと「ガタガタッ」と小刻みに揺れる

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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