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座屈荷重と柱断面積の関係【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は、座屈荷重と柱断面積の関係について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

座屈荷重は、柱断面積が2倍になると4倍になる(ただし、柱の断面は正方形とする)

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


座屈荷重と柱断面積の関係は?

座屈荷重の計算式は下記の通りだよ!

座屈荷重=π^2×E×I/Lk^2

Eはヤング係数、Iは断面二次モーメント、Lkは部材の座屈長さなんだ。ちなみに座屈長さの詳細は下記を読んで欲しいな!

あれ、おかしいな・・・。
「柱断面積」は座屈荷重に直接関係しないね。

柱断面積がどういう値か考えてみよう。
断面形状で求め方は違うけど、断面積は「断面の長さ」が関係する値だよね。

問題文に書いてあるように、元の柱断面積が「2倍になる」ということは、柱断面の一辺の長さが違うってことだ。

たとえば元の柱断面積をA、2倍した柱断面積を2Aとする。柱断面は正方形で考えよう。このとき一辺の長さは、

  • 柱断面積がAの場合の一辺の長さ ⇒ √A

  • 柱断面積が2Aの場合の一辺の長さ ⇒ √2A

だよね。

正方形の一辺の長さから断面二次モーメントIを求めるよ。ちなみに正方形の断面二次モーメントは

I=a^4/12(aは一辺の長さ)

になるよ。だから

  • 柱断面積がAの断面二次モーメント ⇒ √A×√A×√A×√A/12=A^2/12

  • 柱断面積が2Aの断面二次モーメント ⇒ √2A×√2A×√2A×√2A/12=4A^2/12

となるね。

整理すると・・・断面積を2倍すると、断面二次モーメントIが4倍に増えたね。

前に書いたけど、座屈荷重の値は断面二次モーメントの値に比例するよね。

つまり、断面積を2倍すると「座屈荷重は4倍」になるね。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 断面積を2倍すると、断面二次モーメントIが4倍に増える

  • 座屈荷重の値は断面二次モーメントの値に比例する、断面積を2倍すると「座屈荷重は4倍」

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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