見出し画像

レナウン民事再生で思う事

 レナウンが民事再生手続きを行ったと、昨晩知りました。
 定時前に社内での正式連絡があったという事なのでしょうか?。
 週末ではあったものの、月末ではなく、20日の給与支給前を考慮したのでしょうか?。

 レナウンの経営状態は、前々から危うかったのは知られてます。
 リストラや、売掛未回収とか。
 それ以前に、衣料業界は薄利多売でもあり、製品を起こす前に大量の資材購入を行い、サンプル物品の作成を行い、更に見込み生産をするため、実質原価は相当にかかる事になります。
 レナウンの場合、ブランド品がある為、必ずしも薄利多売に陥る事はないのでしょうが、経営として掛けの回収ができてなかったという事は、手元のキャッシュがない事になり、矢継ぎ早に金を借りるか、本業外での収益を得ていかないと廻らなかったはずです。

 民事再生により、倒産は免れたようですが、山一の事を振り返れば、大手であっても安心とは言えないですね。
 今後、社員が自己会社都合関係無しに抜けていくのでしょうが、同業界に行くとしても、同じ現象に遭遇する率は高いと思えます。

 昔々、繊維業界は花形業界だったこともあり、歴史のある企業が多くあります。
 大手は、仕入から生産、そして販売と一連の流れを持っていますし、各種の事業に乗り出してはおりますが、中堅以下となると専属事業であり、それこそ家族経営の企業がかなり多くあります。町の定食屋の如くです。
 その為、オーナー企業が多くある事もあり、悪く言えば、変化を肌で感じる事が出来ず、変われない体質の企業が多く存在すると感じてます。
 そもそもこの時代にネットを利用した経営をしてない点や、社員との生活格差がありすぎるオーナー達の存在では、経営を円滑に回す為の内在要因が欠落しているとも感じてます。
 とは言え、昨今の衣料業界は、生産が国内から中国に移り(数年前から東南アジアに工場を移す企業が増えてます)、かつ中国資本に事業を委ねている企業も増えだしてもいますので、大手であっても外的要因に左右されかねないと言えるでしょう。

 衣料関係の企業は、昔昔の栄光にすがりついたままで、かなり保守的に感じもします。
 消費者が目につくのは、あくまでも店。
 つまり、アパレル販売業。
 生産業や卸業が、どのようになっているかまでは知らないはず。
 その為、華美な服にのみ視点がある為、華やかで斬新な経営をしているものと思われがちで、ZOZOやユニクロのような企業が目立ちますが、そういった表に企業名を関した経営をしている企業ばかりではなく、衣料≠アパレルなのです。
 勿論、売れなければ店はアウトですが、その店に卸す需要もなくなりますので、生産も卸も低迷します。
 食品のように、まだ毎日消費する需要があるのとは異なり、不要な物品にもなりえますので、元々売れない製品は益々売れなくもなり、車や不動産と違った薄利ですので、もうけはほとんど得られません。
 そういった業界です。

情報提供や考え方、そしてこれまでの苦々しい経験での対価として、ありがたく頂戴致します。