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イギリスのらりくらり 庭いじり

かれこれ1年以上続けている庭いじりのボランティアについてです。
ボランティアへ向かう “道のり” についてはこちらの記事から。


植物の保育園

毎週水曜日。
泥に強いブーツを履いて、今の季節だと防寒をばっちりして、水筒に飲み物を詰めて、私は出かけます。
向かう先は、Nursery(ナーセリー)と呼ばれる、種や苗をはじめグリーン関連の商品(ティールーム、アンティークショップも併設)を扱うお店。
Nurseryという単語は、人間の保育園だけでなく「植物の保育園」にも使えるようです。

お客さんとしてティールームを訪れた際、緑とセンスに溢れる空間に圧倒されたのが事の発端でした。
あとからWEBのぺージを覗いていたら「庭のボランティア募集」を発見し、ダメ元で連絡してみてから、かれこれ1年。
私の生活に土の香りと潤いをもたらしてくれています。

メンバー

ボランティアメンバーは、私を含めて5名。
みなさん子育てがひと段落したご婦人です。
あくまでボランティアなので、毎回必ず出席しなくてはいけないわけではなく、たいていその日来れるメンバーが2~3人くらいずつ集まりまって、ナーセリーのガーデニングスタッフと共に作業をします。
たまに全員集合すると、和気あいあいとにぎやかで、人海戦術?で作業も進むし、やっぱりとっても楽しい。

英語が微妙な私に、庭道具の名前を教えてくれたり、綴りを教えてくれたり。早口で会話をされると分からないことも多いけれど、私にとって貴重な生きた英語の供給元であることは間違いなしです。

お庭仲間

ランチとケーキ

そして、何より?嬉しいのが、ボランティアメンバーにはティールームのランチとケーキが振舞われること!
午前中少し長めに作業をしたら、1時間半くらいゆっくりランチタイムをとってくれます。
ランチメニューの中から1品と、ケーキの中からも1つ選ばせてくれます。
季節によってメニューが移り替わるのも嬉しいところ。
メンバーの中には、「このランチのために水曜日は朝ごはんを減らしている」というおば様も。

たっぷり食べた後の庭作業はおなかが苦しいと、痛いほどわかっているのですが(特にしゃがむとき!)、ランチ、ケーキ、食後のコーヒーまで毎回楽しんでしまいます。

ある日のランチ

庭いじり

さて、肝心の庭での作業は何をしているのかというと、季節によってさまざま。
花壇や菜園(レタス、ズッキーニetc.)の雑草取り、バラの剪定、終わった花の花ガラ取り、たまに小低木の剪定、ダリアの根っこの掘り出し、今週はチューリップの球根を植えました。

冬のはじめ、枯れた植物の上部を少しだけ残して切り戻す作業をしていた時のこと。
「枯れているもの=要らない」と思って、私はバシバシ切り戻していたのですが、ふと、となりのガーデナーを見ると「全部切り戻しちゃうと少し寂しくなるから、これは切らずに残そうかな?」と悩んでいるのを見て、ちょっと反省しました。
確かに、ダブルボーダーが一番見ごたえがあるのは、春~秋だけど、それ以外の季節にも、ドライフラワーのようになった植物の種や穂なんかがたくさんあって、見せ方によってはとっても魅力的なのです。

私はもちろん庭いじりを楽しんでいるんだけど、ややもすると「作業そのもの」を楽しみがちで、真の意味で庭いじりを楽しむってこういう事かも知れないな、と考えたのでした。

ゆる~く作業する中にも毎回気づきがあって、それもまたこのボランティアの魅力です。

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