新春、抱負や頭の中の整理

2023年になって早くも11日目。
この感覚でいけば本当にあっという間に一年が終わる。
noteを開くのも半年ぶりだった。

この個人ブログみたいな場所は、立ち上げたときから「おまもりの言葉とのろいの言葉」というのをテーマにしていて、その割にはそこまでそれらのどちらにも深くアプローチ出来ていなかった。
「おまもりの言葉とのろいの言葉」のリファレンスは西加奈子さんの『おまじない』という短編集で、しかもわたしは未読で、以下の記事を読んでこれだと思ってずっと頭と心の片隅にあり続けた課題。

「ぐずぐずしてたらあっという間に一年過ぎて、あっという間に年をとる」「年をとったら人間の価値がなくなる」
ざっくり言うとこういう言葉も「のろい」なんだろう。あ、『おまじない』は読んでいないので誤解しているかもしれませんが、自分の中ではとても腑に落ちている。

多分これからもしばらく私がしつこく引き合いに出す、2016年の韓国文学『82年生まれ、キム・ジヨン』は、女性が子どもの頃からかけられ続けてきたのろいの言葉に溢れていて、言葉だけではなく体験というか状況とかもそうだけど、このキム・ジヨンあたりからのろいの存在が可視化され言語化され、それをどんどん解いていくフェーズに入ったんだろうな、という気がしている。家ガールという魔女は女性の、そして人間ののろいを解くためのおまもりの言葉を紡ぎ出す修行をしていて、去年一年はのろいの言葉をキャッチする魔術を習得した。ただ、まだ新米魔女なので取りこぼしている言葉もたくさんあるし、これらに敏感になるということは得てしてしんどいことでもある。

急に変な設定を挟むと読む気が失せそうなのでこの辺にしておきますが、割と真剣にのろいについては研究していくつもりなんです。そんなことを去年一年かけて考えていて、2023年の抱負は、年始丸2日間の熟考の末「欲しがらない」に決定しました。え、抱負ってそんな攻めない感じのやつやっけ?って自分でもちょっと思ったけど、抱負の意味を調べると「心中に抱き持っている計画や決意」みたいなことが書いてあるので、充分決意でしょ。これは結構難しくて大きな決意だよ。

怠惰に生きていたら、すぐに分かりやすい答えを欲しがってしまう。人と同じ幸せを欲しがってしまう。他人から認められる自分を欲しがってしまう。計画的で目標高く突き進む自分を欲しがってしまう。だから、全部欲しがらないことにしました。またちょっと生き辛くなりそうだけど、誇り高く、欲しがらない。これをやっていきたいと思います。いいねも欲しがらない。

そして、ブログを再開しようと思います。どんなペースでどこに何を書いていくか。当面はここで書くのだろうし、「どんな」についても大体決めてはいるけど、計画的であることも少し手放しているので、またその都度改定しながら生きていきます。どうぞよろしくお願いします。

最後に、というか、先日新春セール的なタイミングでコンバースのスニーカーを買いました。ずっと緑のが欲しいと思っていたのに、紫を買った。正直色のことしか悩んでいなくて、あとはサイズ、なんだけど、お店で試着してみると、店員さんが色々コンバースのよもやま話をして下さった。元々というか私は10代の頃からのニューバランスユーザーで、コンバースのことは「見た目がかわいい」ぐらいにしか思っていなかった。完全に見た目のいい女を下に見る男と同じマインドやんけ。昔唯一履いていたコンバースはお手頃だったからかソールがペラペラで、それもコンバースってこんなもんと勘違いさせる(私を)要因だった。店員さんも同じ経験をしてらっしゃって、ちゃんと知っていったら値段やデザインはもちろん、作っている国によってもちょっとずつ違うということを教えてくれた。まあ、よく考えてみたらそりゃそうだよね、と思いつつ、最後に「履く人によってこだわるポイントが違うので、ぜひ色々履いて試してみて下さい」と言われて、それが一番そうだよね……とノックアウトを喰らったのでした。私はその紫のUSモデルをあらためて人生のファーストコンバースとして、自分の足で知っていくと決めた。スニーカー好きにとってはメーカーは違えど常識じゃんと言われそうだけど、最近ひしひしと感じている「何事も遠回りしても自分で知っていくしかない」ということにつながっていく。もっと若いときにあれやこれやを知っていれば、あれをしておけば……と思うことは多々あれど、結局クソほど遠回りして損して生きてきた今の私にしか知り得ない、辿り着けない答えがある。

だから、欲しがらない。今年は断固として。

ここには「のろいの言葉」のことや最近聴いた音楽、見た映画、読んだ本のことなどを書き付けていくよ。