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「SNS誹謗中傷は止められるのか?」 #この指とめよう プロジェクトを始めた理由

はじめまして、コピーライターの小竹海広です。いま私はSNS誹謗中傷を止めるためのメッセージ広告「 #この指とめよう 」を広めるためのクラウドファンディングを行っています。集まった資金を使って下の画像のような広告を渋谷エリアに掲出する非営利のプロジェクトです。

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年間7700万件のSNS誹謗中傷(昨年比1.18倍)

Twitter分析ツール(ブレインパッド社)で私が調べたデータによると、 「バカ」「死ね」「消えろ」などを含む誹謗中傷ワードは2019年の1月1日〜11月20日では6500万件あり、2020年1月1日〜11月20日まででは7700万件のツイートがありました。つまり約1年間で、約1.18倍に増えています。

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コロナ禍で社会的なストレスが高まっているのも1つの要因といえるのかもしれませんが、加速している問題であることに間違いはありません。

ソーシャルメディアとマスメディアの責任。

今年2020年5月、あるリアリティショーの出演者が自殺で亡くなり、その原因がSNS誹謗中傷だったのではないかという議論が巻き起こりました。SNSが要因の1つとなり、人間を自殺にまで追い込んでしまったことに私も大変ショックを受けました。以降もSNS誹謗中傷が自殺の原因ではないか?とされる事件も連続し(諸説ありますが)、今年はマスメディア・ソーシャルメディアの両方に深い課題があることが浮き彫りになった年だと思います。 テレビの制作サイドもあえて過激な演出をしていたという記事も出ています。

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必ずしもSNSだけが要因ではなかったのだと思います。だとしても、海外のリアリティショーでも同様の悲しい事件が起きているように今後も誰かが作為的に炎上マーケティングを仕掛けた場合、現状では同じ事件が起こりうる危険があると感じています。 

公園でボール遊びを禁止するのは正しいけど本末転倒

 この解決方法として、「SNS上の表現をプラットフォーム側の事業者が規制するべきだ」という議論が世間で浮き上がってきました。この方法は、公園で事故があったから、遊具やボール遊びを禁止するようなものです。その規制によって楽しい場所ではなくなった公園からは子ども達のはしゃぐ声も減っていくでしょう。対処療法として安易な表現規制が行われれば、SNSが持っている自由な発想を削いでしまうのではないかと危惧しています。

SNSが楽しい場所であり続けるには、利用者のひとりひとりが意識を変えることが大切です。運営側のアプローチとして、法整備で発信者の情報開示請求を簡易化したり、Twitterが引用RTを推奨するようなUXの変更を行ったりしています。このように、「ユーザー側の意識改革」と「表現の自由へ最大限配慮したプラットフォーム側の施策」の両輪がSNS環境の改善に必要なのではと思っています。 

メッセージ広告の力で、できることはないか?

そこで、今年の中頃から「広告の力を使って何かSNS誹謗中傷をユーザー側から止めるアクションをできないか?」と考えるようになりました。海外では企業が社会的なメッセージを発信することは珍しくないです。例えばナイキがBlack Lives Matterに対して積極的な発信をしたり、Netflixがジョージア州の中絶禁止法施行への反対を訴えて同州での撮影を停止したりする等といった形です。

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 一方で、日本では企業が主体となって社会的なメッセージを発信する文化は主流ではありません。ましてやコロナ禍で広告出稿を控える流れがある中で、短期的な売り上げにつながらないメッセージを発する決断をする企業は少ないと私は考えました。

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そこでクラウドファンディングを使って、個人から広告を出稿するという方法に思い至りました。 仏教の言葉で「自分が正義と思ったとき、人間はどれだけでも残酷になれる」という名コピーがあります。立川談志師匠やドラマでの引用で一般に知られることになり、昨今SNSで目にすることも多いこのフレーズ。このような「誰もが胸に持っておける言葉」をつくり、広め、記憶してもらうことが広告の力でできないか? それが #この指とめよう  プロジェクトのコンセプトです。

いざクラウドファンディング 公開してみて

 10月末にスタートして、幸いにもTwitterを中心に話題になり、田村淳さんや堀潤さんや蓮舫さんなど著名人の方にもRTされ、毎日新聞や、ねとらぼでも記事を書いてもらえるなど反響をいただきました。

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おかげさまで個人の支援者様や法人の支援者様(新R25様、イングリウッド様、reynato.tokyo様)から、支援金が集まり現在1,851,386円(目標額の74%)の金額が集めることに成功しています。 また東電タウンプランニング様からは、無料の広告枠のご提供をいただきました。 

ご支援いただいた皆様、本当にありがとうございます!!!

しかし!渋谷の屋外広告の掲出費は安くなく、、、、残り1週間のクラウドファンディング期間で、 残りの約65万円を集めなければなりません。いま半沢直樹のBGMが私の脳内をかけめぐっているのも、また事実です。

メッセージ広告のクラウドファンディング の意義

たしかに屋外広告だけでは、世界は変わりません。

でも、 ”「#この指とめよう」に賛同してくれた皆の力で、広告が実現できた”というニュースが作れたら? そうしたら、少しでも多くの人に #この指とめよう  の活動を知ってもらえます。 そうしたら、少しでも長く #この指とめよう  の活動を続けられるはずです。 そうしたら、少しでも多くの人が #この指とめよう  と思ってくれるはずです。 

その第1歩が、今回のクラウドファンディングの成功だと思っています。 ここまで長文・乱文にお付き合いいただいた皆さま、本当にありがとうございました。

どうか、ラストスパートのご支援を賜れますと幸いです。
https://camp-fire.jp/projects/view/306609#menu

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主催者の小竹海広は、普段はThe Breakthrough Company GOという会社で企業コピー・CM・SNS企画などを考える仕事をしています。 

お問い合わせは、小竹海広TwitterへのDM(@0dake)またはThe Breakthrough Company GOのメールアドレス(m.odake@goinc.co.jp)までお願い致します。

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