読解⇔解析(父のメール編)

1月10日に誕生日を迎えた。家族からいろいろとLINE、メールでのメッセージをもらい、家族の絆を改めて感じている。毎年、父からメールでメッセージが送られてくる。厳しくも温かみがこもった、激励の長文メールだ。ちなみに父はもう80歳を超えている。年齢を考えると慣れない携帯の操作で苦労しながらメールを打っている姿は想像するとちょっとかわいい。

自分が年齢を重ね、実際に親になったことで、改めて自分の親の凄さとありがたさを実感している。そんな状態でもらう父からのメッセージには、しっかりとした重みと、強い説得力を感じる。長い人生経験と大量の読書によって裏打ちされた文章は、今の自分では到底出てこない言い回しや言葉を巧みに使い、感情を揺さぶる。いつも「すげー!」とか「この言い回しは出てこない!」と驚きながら読んでいる。

だが、父のメールには一つ大きな欠点がある。

句読点が無い!!

内容はすごくありがたい文章なのに、句読点にあたる部分がスペースになっていたり、たまにそのスペースもないところもあるので、実は非常に読みにくい。読解と解析を行き来する事態が発生し、すんなり読ませてくれない。理解するまでに結構苦労するのだ。

しかし、数年前まで送られたメールは漢字変換なし、スペースなしだったことを考えると、父はメールで文章を作成する能力が格段に向上しているわけだから、本当にすごい。世の中年齢を理由に機械から遠ざかろうとする人たちの話をよく聞くが、80を超えた父がメールを打って、少しずつ機能を覚え使えているのだからいくつになっても新しいことに挑戦したり、覚えようとする姿勢と努力の結果、少しずつ読みやすいメールになったということに実は感動していたりする。

父が見せてくれているこの姿勢を私も見習っていかなければと、意外なところからではあるが感じた。親父の背中を見て子は育つって言うし、まだまだ伸びしろがあると思い込んで頑張ってみようと思う。

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