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遠く離れていても

頑張らないほうがうまくいく。気がする。

なんだかがむしゃらに努力しようと思えば思うほど追い込まれ、頑張っているはずなのに進まない。自分で自分をどんどん追い込むだけで状況は変わらない。

そもそもがむしゃらができるのは体力がある人だけな気がする。
体力がないとまず身体的な疲れに襲われてメンタルも落ち込む。

何をするにしても一生懸命や努力が求められる世の中だけど、それが向いていない人もいる。一気にどうにかしようとしてもどうにもならないこともある。ようやくこれに気がついた。

少しずつ楽しみながら進み、負担にならない程度の努力を重ねる。チャンスが来た時に備えコツコツ準備しておく。それが自分には向いている。


そんなことを考えながらNetflixを漁る。

ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンの総集編を発見。
本編は見たが総集編は見ていなかった。
ちなみに同シリーズの劇場版、スペシャル、外伝も視聴済み。

ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンは命令に従うだけの心を持たない武器、道具と呼ばれている少女が自動手記人形(ドール)の仕事を通してたくさんの感情を知っていく話。主人公名がそのまま作品名となっている。自動手記人形は手紙の代筆業のことで、人の想いを手紙にする仕事だ。心を持たない少女は「愛してるの意味が知りたい」という理由でこの仕事をはじめた。


物語前半の少女は自分には武器としてしか価値がないと思っていて、自分に対して道具、処分、不要、捨てるなどの言葉を使っている。食べることや休むことも命令されないとしない。自分の痛みに全く気付いていない様子が痛々しい。

そんな少女が代筆の仕事をはじめて依頼主と向き合うことで成長し、武器として自分のやってきたことの意味や自分の痛みにも気付くようになる。心温まるストーリーだけでなく、物語を彩る美しい作画も魅力的だ。特に10話の娘宛の代筆依頼は何度見ても泣いてしまう。


今回のタイトルは作中ででてきたセリフ。
手紙は遠く離れていても届く。愛する人はずっと見守っている。

手紙を書くことはもうほとんどなくなってしまったけど気が向いたら書いてみようかな。普段正直に伝えられない言葉も文章でなら伝えられる。焦って発信する必要もないのでゆっくり言葉を選べる。私が文章を好きな理由。


言葉選びや言葉の紡ぎ方でも想いは表現できる。ただ、言葉は知らないと選べない。そんなときに代筆で自分の想いにぴったりの表現を提示してくれたら助かる人はたくさんいるだろうなと思った。人の想いを手紙にする、素敵な仕事だ。

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