じいちゃん
十年前、じいちゃんは死んだ。
東日本大震災の1ヶ月半後に。
10年経った今も、
じいちゃんとの思い出は、
いつでも私のココロにある。
元々、糖尿病や心臓系の病気で、
見た目は元気そうに見えても
病弱だった。
それにストレスも受けやすくて、
いつのまにか薬が増えていった。
じいちゃんは死んだ。
それは変えられることのない事実だ。
私は今でも、じいちゃんが好き。
今でも私の心の支えになっている。
それほどまでに思えるのは何でだろう。
もはや溺愛というレベルとも違う。
愛していた、とも違う。
人として本当に好きだった。
人を楽しませる、喜ばせる、笑わせる。
芸人かよって、ツッコみたいほどの人だった。
十八番は山本リンダさん。
今でいうロン毛のウイッグを付けて、
真っ赤なシャツを身に纏う。
そして、
どうにも止まらない〜♫の音楽に
合わせて、全力で踊りだす。
そんな、じいちゃん。
人を喜ばせること、
人に楽しんでもらうこと、
それを第一に生きた人だった。
だから、今でも私のヒーローだ。
人生の目標のような、憧れだ。
忘れかけた何かを追いかけるときは、
じいちゃんを思い出す。
不思議と、どんなこともパワーに変わる。
苦しいときも、
しんどいときも、
くやしいときも、
チャレンジしたいときも。
いつだって、
じいちゃんは味方でいてくれる。
私と出会ってくれて、ありがとう。
じいちゃんの追いかけた世界を見守ってて。
わたし、一生懸命生きるから、ね。